2017年5月に販売が開始したレギオンズ!というカードゲームがあります.知り合いの勧誘で第一弾からプレイを始め,第二弾環境の途中頃よりレギオンズから遠ざかっていましたが,黄艦杯終了後の2018年9月頃に復帰し,それ以来延々と遊び続けています.最初にまず南館さんの赤白アグロを触りそれをずっと調整してきました.嬉しい話題として,ついに明日2019年4月26日に待望の第4弾が発売されます.そこで,本稿では第三弾環境の総括としてどのように赤白アグロを調整したかの推移と,行きついたプレイングを解説したいと思います. なお,私はプレイヤーの分類でいうとスパイクに相当するため記述も対戦で勝つことを最重要視しており,例えば初心者の方などにとっては必ずしも参考にならないことがあるということにはご留意ください.また,第四弾は明らかに大きくメタが変化し,赤白は非常に強力な5コストロードであるヒノカグツチを獲得したとはいえ,トップメタになることが予想される赤緑,黒白には共に不利なことを考えるとなかなか厳しそうな環境であることが予想されます.そのようなことを前提としても,第三弾環境と比べ構築はかなり変わるはずですので,あくまでも第三弾時点での話であることにはご注意ください.例えば,ヒノカグツチを採用するのであれば,ヘヴィスイングは自ずと抜け,ファイアフィスト採用になるはずです.
なお,赤白剣術アグロは何度か調整(本稿では4回)を行っていますが,第三弾環境のメタを考えても明らかに誤りと断言できる調整が混じっています(具体的にはハモニアの採用)ただ,最終的にはこれしかないという構築にはなっているため,それぞれの調整において何を考えていたのかが参考になれば幸いです.なお,非常に長いため,結論を早く知りたい方は基本的な回し方からお読みください.
いかんせんプレイヤー人口は推定400人もおらず,第4弾の発売が遅れトップクラスのプレイヤーの多くが抜けていた2018年度終盤においてすら結果を出せなかったプレイヤーの戯れ言ですが,暇つぶしにでもなれば幸いです.また,本稿は結果を出したら公開しようと書きかけのまま放置していましたが,結局結果は出せず,さらには第四弾が発売される時期になってしまったのでタイムリミットということでリリースすることにしました.その点はご承知おき頂ければと思います.
赤白剣術アグロでの主な戦績:2018年9月魔杖戦ガンスリンガー1位,チャンピオンシップ2018秋ベスト8,12月魔杖戦ガンスリンガー2位,2019年1月魔杖戦ベスト8,2月魔杖戦3位,3月魔杖戦2位,4月魔杖戦3位
原点となるデッキ

魔杖戦2018年8月期大会レポート(前編)(http://legions.flipflops.jp/report/2890)より
基本コンセプトの確認
詳しくは南館さんの解説をお読み頂ければと思いますが,赤白剣術アグロは基本的には
1) 低コストミニオンとマスターアタックスキル
2) 座敷わらし『シノ』を絡めたマスターアタック
3) パーシヴァルまたはユラノによるリーサル
の三段階からなるデッキです.パーシヴァルかユラノで数点ライフが残ったとしても,返しのターンで相手がこちらのライフを削り切れない場合はパーシヴァルかユラノを必ず処理しなくてはなりません.特にパーシヴァルが着地した時点で相手ミニオンはほぼ一掃されており,返しのターンでパーシヴァルを倒すには概ね2コスト以上は使わねばならず,残りのコストでHPが高い壁となるミニオンや大幅なライフ回復をすることは困難です(援軍の到着がある白緑やサモンマジックがある黒白は例外です).この場合,2枚目のパーシヴァルかユラノ,あるいは剣術スキル連打などで押し切ることができます.
先攻を握ったときの爆発力は言わずもがなですが,後攻でもシノ及びパーシヴァルへ繋げる立ち回り次第で十分に勝ち目がある強いデッキだと言えるでしょう.
気になった点
回していくうちに2点ほど気になる点が出てきました.
第1に,後手になってしまった場合はミニオンやマスターアタックスキルで十分な打点を与えることができません.覚醒4ターン目においてこちらがシノで最大打点を与えてライフレースを若干有利なところまで持ち返したとしても,ケイトやハイデルガルドなどの強力なCC0ロードでこちらの打点を下げられた上にさらにライフを押し込まれるため,6ターン目にこちらのライフを削り切られるか,あるいはこちらの6ターン目で相手を削り切れないという展開になってしまうことが多いように思えました(ブログでも若干の言及があるように,プレイング精度の差ということもあります).
第2に,先攻6ターン目や後攻5ターン目などに相手ライフがユラノでは詰め切れず,かつパーシヴァルでは打開できない状況に陥ってしまうことがままあり,その対応が必要だと考えました.終盤では手札が枯渇するため6コストロード着地が効果的ではない状況に追い込まれてしまうと,イスカンダルやツクヨミなどのロードで一気に捲られたり,ミモザやユズリハなどのロードの回復によりリーサルライン圏外になってしまう恐れがあります.
調整1
前述の気になった点を踏まえつつ,調整を行いました.なお,1枚挿しのカードによる一発逆転の可能性に賭けるよりも,安定性と平均的な勝率の向上を重視しているため,必須カードは3枚,それらに比べれば使い勝手が落ちるカードは2枚採用することをデッキ構築の基本方針とします.
オサキサマの採用
オサキサマを3枚採用します.これにより,相手の速攻持ちロードやオコン,新緑の精霊,バクヤなどのミニオンを大幅に弱体化させることができるようになります.これにより,後攻の場合でも押し切られるということを減らすことを狙います.特に,ハイデルガルドが出せなくなることはとても大きいと言えます.また,先攻の場合でも相手の最速ミモザやユラノに対する牽制となります.
さらに,2コストの軽量ロードであるため残りの3コストで聖剣の加護,アンサモン,居合切りと併用でき,相手の盤面をほぼ確実に一掃できることも魅力的です.一時期は3コストで同様の効果を得られ,場合によってはツクヨミやオリヴィエも倒せるグラムを採用していましたが,上記のように覚醒ターンにおいて強力なスキル・アーツと合わせられるオサキサマに比べれば2点回復や白刃一閃くらいしか選択肢がなく,特にATK3のミニオンが相手の中央レーンにいた場合ほぼ死に札となってしまうため最終的にはオサキサマを採用しました.後に述べるようにユラノも抜くため,ツクヨミ及びオリヴィエへの回答が完全にデッキに存在しなくなりましたが,それらのロードが出る前に,盤面処理による早期決着を目指します.
ハモニアの採用
次に,ハモニアを2枚採用します.ハモニアがアグロにとって脅威であることは周知の通りですが,赤白剣術アグロにおいて7コスト以上が必要になる状況はまずないため,アンロックと同時に強襲を使うことでこちらの対処札がかなり限定されるされるマサムネ,ナイトメアを一方的にブレイクすることができます.これにより,タイムラインの回転と合わせて次ターンでのパーシヴァルによるリーサルに繋げることができるようになります.また,先手の場合でもスタンバイに戻ってきた居合切りと合わせることで相手のハモニアをブレイクさせることができるのも大きな点です.
抜くカードの選択
まずユラノを2枚抜きます.赤白はヒミカ以外のドロー手段が存在せず,比較的低コストカードが多いため手札枚数に余裕はありません.その中でパーシヴァルとユラノを両方キープすることは難しく,どちらを残すか見極めのキープは(私には)難度が高いと考えたことに加え,何度も回した結果丁度ライフを0にして勝つというゲームが無視できないほど多く,ユラノで打点が1点落ちることが敗因に繋がりうることが理由として挙げられます.また,1度のパーシヴァルやユラノでは倒しきれないような状況ではユラノでライフを詰めにいくと返しのターンで負ける可能性があります.なぜなら,ユラノはパーシヴァルと違い相手のミニオンには干渉できないため,盤面に残ったミニオン以外でも,ユズリハやミモザで飛び出してくるミニオンで8点を超えるダメージを一気に叩き込まれるということは大いにありえます.6コストロードを5枚採用することによりどのゲームでもいずれか1枚はまず引くことができるということは魅力的ではあるのですが,私のプレイングも考慮してパーシヴァル一本に絞ることにしました.
次に,オサキサマを3枚採用する以上シノの出番が減るため,シノを1枚抜きます.うまく剣術スキルが回っているときはシノで一気に押し切ることができますが,先攻を取った場合でもミモザやシュカを筆頭とする強力なロードが着地してしまうと一気に捲られてしまう可能性があります.ただし,手札からアンロックして与えられるダメージはコストの数を超えることは基本的にないという赤白剣術アグロにとって,2コストで即座に2~4点,さらにはタイムラインの回転で後のターンでも2~3点のダメージ追加が見込めるシノはやはり強力なためトップデッキでの強力さを考慮して2枚は残します.
また,現環境ではカスミやリトルドラコ,新緑の精霊などで簡単に処理されがちであり,タイムラインが3であるため回転率が白刃一閃や一の太刀に劣るシグレを1枚抜きました.直進持ちなので左右レーンに残り,正面にミニオンが立ったまま最終局面にもつれ込んだとき,中央レーンのミニオンを退かすことに貢献できないということも若干評価が落ちるポイントです.
最後の1枚として,3枚採用のカードの中から消去法でアヤメを1枚抜くこととしました.パーシヴァル,オサキサマ,聖剣の加護,居合切り,ククリ,ヒミカは絶対に抜くことができません.残るは白刃一閃,リトルドラコ,アヤメですが白刃一閃は2コストで2点出せ,かつタイムラインが2なので回転率が高いカードとして残したいところです.そうなるとリトルドラコかアヤメとなりますが,リトルドラコは多くの2/1ミニオンを一方的に倒すことができるのに対し,アヤメは相討ちとなるため,後攻での安定性を維持するためにリトルドラコではなくアヤメを1枚抜くことにしました.
最後に,ユリアナやクローネの女王親衛隊,火精ホタルなどのHPが3のミニオンを居合切り以外で倒せるようになること,聖剣の加護で加速させる対象を増やせるようになること,さらにはファイアフィストの1枚除外してからドローの場合,手札に不要札が必要となりますが,完全な不要札がある状況が少なく扱いが難しかったことを理由としてファイアフィストをヘヴィスイングに交換します.
調整結果
調整の結果は次の通りです.主な戦績:
・2018年9月魔杖戦ガンスリンガー1位
・チャンピオンシップ2018秋ベスト8
・2018年12月魔杖戦ガンスリンガー2位

チャンピオンシップ2018秋・大会レポート(前編)(http://legions.flipflops.jp/report/3444)より
改善点
このデッキを回していくうち,オサキサマは確実に役立っていると確信するようになりましたが,いくつかの課題が浮上してきました.
根本的にタイムライン遅延・カード除外に弱く,シノの出番がない
赤白アグロの打点の多くはマスターアタックスキルやシグレを回すことで成り立っています.従って,タイムラインの遅延やカードの除外でそれらを妨害されると急激に打点の伸びが悪くなります.具体的には,黒緑のケイト及び呪言,黒青のブルーレクイエム,黒白のハイデルガルドやココットノレンジャー,黒赤のブラッドストームやファイアフィスト等が該当します.めぼしいカードを除外されてしまうとシノが完全に腐ることもあり,十分な量の剣術スキルを引けない場合や黒緑対面では,シノをキープせず交換することが多くありました.また,後攻であってもシノを出した返しのターンでハイデルガルドやケイト,戒めの呪言やブルーレクイエムで打点となるカードを全て退かされてしまうと,ATK0のシノは相手の3/2ミニオンや3/3ロードと相打ちできるオサキサマに劣り,ただのカードを3枚加速できるアーツとなってしまいます(それでも2コストということを考えると十分に強力といえますが,殆どの盤面においてオサキサマは対処必須なことに比べ,タイムラインが貧弱なときのシノは無視できる点は見逃すことができません).以上の点から,元来苦手としている黒緑や白黒に対しさらに弱くなってしまうため,先攻での最大風速は捨ててでもシノを抜くことにより安定性は増すと考えました.
タイムライン遅延をしたい状況が多い
黒青のタイムライン3にあるプルモーの突撃兵,黒赤のタイムライン3にある黒兎のギョクト,白青のスタンバイゾーンにあるナッツクラッカー及び眠れる森の美女など,動かすことで与えるダメージや受けるダメージが2~3点変わるカードが多くあり,衝撃持ちのヘヴィスイング3枚採用が必要なように感じました.1枚追加による変化は微々たるものですが,それでも2枚から3枚にしたいと考えました.
再生持ちミニオンへの対策を入れたい
低コストミニオン及び剣術スキルに頼る構築な以上,序盤最速で中央レーンに出てくる再生持ちミニオンであるアリスやマミーガール,キョンシーガールはかなりの障害となります.また,アンサモン・パーシヴァルでは除去できないミヤビも非常に厄介です.幸い,アリスはリトルドラコか木の葉天狗,マミーガールは盤面に残っている木の葉天狗で展開を阻害せずブレイクすることは容易なため,浄化の祈りが合わせて使えればかなり有利になると考えました.また,聖剣の加護のバウンスで処理するしかなかったミヤビもオサキサマと浄化の祈りの2枚で処理することができれば張り直しの可能性も無くなり,パーシヴァルが着地できる可能性が大いに高まります.特に青黒に対しては,オサキサマ対策となるプルモーの突撃兵+死者蘇生のケアにもなり,さらにリバース状態でタイムラインに送ることによりミモザで呼べなくなるという利点もあります.
ハモニアは問題の先送りにしかならない
強襲を込みで考えると白緑のマサムネ,黒緑のナイトメアなどを一方的に倒すことができ,赤白ミラーで後攻になってしまった場合でもユラノ,パーシヴァルを共に妨害できるということで必要だと思われたハモニアですが,いたずらに1ターン延命をするだけのカードなような気がしてきました.具体的には,多くの状況でハモニアは返しのターンでブレイクされるため,結局のところ伸びた1ターンでタイムラインが回り,勝てるカードが揃わない限り意味がないのです.まあた,シノを抜いてしまうとタイムラインの強さには期待できず,また黒緑や黒白相手にはめぼしいカードは退かされるため,タイムライン回ることに対して意味はありません.
また,白緑では援軍の到着や将軍の大号令で大型ミニオンも即座にフィールドに戻ってきますし,黒緑ではツクヨミが着地してしまうとユラノを抜いたこのデッキでは打点が全く出せず詰みとなることは明らかな構築上の欠陥です.赤白においてもアンサモン,あるいは聖剣の加護+リトルドラコできっちり除外されます.白青では斬糸で倒されヴェルザンディ着地までのターンが近づくか,ミサリサでライフを詰められるだけです.
そこで,一時期は貫通ダメージが2点与えられ,同ATK,HPのホーリーゴレム・ルチアを採用していましたが,そもそも居合切りと同じようなことを6コストも使ってやるべきではないと感じました(ただし,今でもハモニア採用の代わりにホーリーゴレム・ルチアを採用するのは一考の余地があると考えています).
結局のところ,赤白剣術アグロはロングゲームを考えにいれず,少しでも早く相手を倒しきるような構築にした方が全体としては安定して勝てるはずという結論になりました.
第三弾環境までの知見
次に,第三弾環境までででのデッキ構築の思想を述べます.あくまでも個人的な見解であり,今後のカードプールの変化は当然のこと,プレイスタイルに応じて変わりうるということにはご注意ください.また,これらのうち多くはプレイヤーの中で感覚的には周知の事実になっているかと思いますが,改めて言語化してみます.
特定の状況で腐るカードは極力減らす
このゲームではロードやアーツなど,序盤には使用できないが終盤では必ず使いたいカードがある一方で,サーチカードは存在せず,また大量に追加ドローできるデッキはかなり限られます.そのため,毎ターン1枚交換ができるとはいえどもその選択はかなりシビアになります.従って,先攻・後攻の選択や相手のデッキタイプ次第,つまり特定の状況で腐るカード,特に序盤でアンロックが不可能なロードやアーツ,高コストのミニオンやスキルは少なくとも序盤では外れカードでしかなく,交換のリスクを上げ,事故の要因となるだけです.
例えば,初手が3コスト以上のカードだらけになることは典型的な敗北パターンです.また,覚醒ターン以降で必須となるロードやアーツを残して手札交換をしたとしても,残りの少ない枠の中に前述のような使えないカードが来てしまうとコスト余りにも直結し,やはりかなり厳しい展開となることは否めません.もちろん,引き直しができることに賭けてデッキの核となるロードを最序盤に交換するのは手ですが,3枚投入しているカードの2枚目を引ける確率は必ずしも高いとはいえません.ちなみに,先攻6ターン目までに特定のカードの2枚目,あるいは2枚目と3枚目を引く確率はヒミカなどの追加ドローがないとすれば38.5%です.この理論上の数値を高いと思うか低いと思うかは人次第だと思いますが,低コストカードを引けずに負けることと,キーカードの引き直しができずに負けることに大差はありません.
また,ミモザなどの限られたロードやアーツはどのような盤面においても非常に強力ですが,そのようなカードを複数種類入れすぎて合計枚数を多くしすぎてしまうと初手で引きすぎた場合に前述と同様の非常に苦しい展開になります.
ロード,アーツ以外で腐りやすいカードとして,このデッキでは後攻になった場合の一の太刀,他のデッキであれば4コストミニオンが挙げられます.もちろん,どのカードも噛み合った瞬間は非常に強力であり,特にミヤビのようにメタ上必要なカードであれば採用に一考の余地はありますが,前述の視点から安定性という意味では1~2コストの低コストミニオン・スキルに一歩劣ります.
以上より,特定の状況のみで必要となるカードや切り捨てるか極力減らし,その分汎用性が高い低コストのミニオンやスキルを増やすべきという結論に達しました.極端な発想としては,非常に苦手とする特定のロードに対し,それの対策に特化したアーツを入れるよりも,そのロードが着地するまえに致死圏内に追い込めるよう低コストのカードを増やすといったことです.例えばや躍動マルドゥクにおいてミモザをほぼ無効化するクドリャフカ対策のアーツである,連鎖する呪いを抜くといったことが挙げられるでしょう.もっとも,躍動マルドゥクはプルモーの突撃兵等によるダメージや死者の蘇生+躍動コンボがあるためミモザに対しクドリャフカが着地しても削り切れることが多いのですが.
毎ターンコストを余らせない
プレイングに拠るところの方が大きいですが,コストを余らせてしまうのは痛恨の動きとなりえます.これを減らすには今後の動きの予想と的確な手札交換が最も重要ですが,毎ターンの最大コストに応じたカードを引いてくることに期待するよりも,低コストカードの組合せで毎ターンのコストを使い切る構成にした方がプレイングは安定すると考えられます.このデッキは最終的にはパーシヴァル以外は全て1~3コストであり,1コストのミニオンとスキルは14枚,2コストのミニオンとスキルは12枚入っていますので,2ターン目は1+1,3ターン目は2+1,4ターン目は2+2や1+3等のような選択がしやすくなっています.先攻なら5ターン目,後攻なら4ターン目までにオサキサマ+3コストスキルかアーツ,また先攻であれば5ターン目,後攻であれば6ターン目までにパーシヴァル1枚を引ければデッキコンセプトとしては問題ないため,1コスト,2コストカードは一気に使って手札を消費しても大きな問題はありません.
南館さんの躍動マルドゥク1コストカード25枚構築はこの考え方を極限まで突き詰め,序盤での事故の確率をほぼ無くしたものと理解しています.あのデッキが1コストミニオンを13枚採用しているのに対しこの赤白剣術アグロでは12枚なため,1ターン目にミニオンが置ける確率は大差はありません.さらに,1コストカードが少ない分,2コストカードは躍動マルドゥク3枚に対し12枚とかなり多いため,覚醒ターンまでにほぼ手札を使い切ってしまうことが少ないと実感しています.そこまで確率は高くありませんが,躍動マルドゥクはルサルカの伝令が引けないと手札を完全に使い切ってしまい,中盤~終盤において手数では勝ってもケイトやハイデルガルドのように一挙に複数の動きをするロードには弱いこと,後攻時にアリスが引けないと苦しいこと,プルモーの突撃兵がなければ打点がかなり落ちることが残された課題と考えています(特に3ターン目以降のアリスは価値がかなり下がります.だからといって何を抜けばいいのかは検討がつかないのですが.今後のカードプールに期待といったところでしょうか).
ただし,あの構築は終盤におけるミモザ(+プルモーの突撃兵)の爆発力を大前提としつつ,ヴァンパイアバット,カスミ,プルモーの毒銛撃などで序盤で確実にビートを刻むことができ,さらにそれらのミニオンは終盤でも最悪強襲込みで最後の数点を詰め切れることができ完全に腐ることがないなど,それぞれが高いシナジーを形成しており,他の色で参考にするのはやや難しいと思われます.他の色においては今後のカードプールに期待といったところでしょうか.
アグロではミニオンを極力生かし続ける(先攻での理論)
先攻2ターン目,こちらのレーン中央にはククリがあり,その対面にはリトルゴーレムがあるとします.ここで,手札にあるアンロックできるカードは白刃一閃のみであるとしましょう.この状況でできるプレイングは
a) 白刃一閃をリトルゴレムに撃ち,ククリでマスターにアタックする(以下,ミニオン生存プレイ)
あるいは
b) ククリでリトルゴレムと相討ちし,白刃一閃をマスターに撃つ(以下,ミニオン相討ちプレイ)
の2択です.どちらも相手マスターに2点与えられるという点では変わりません.白刃一閃はタイムライン2であるため,4ターン目にスタンバイに戻ってくることはどちらのプレイングでも変わりませんが,ミニオン生存プレイとミニオン相討ちプレイを比べると,バックダメージを2点食らってでもククリを盤面に残すか,バックダメージを0点に抑える代わりにククリを自ターン中にブレイクさせるか,のどちらを選ぶか,という問題と考えることができます.
さて,ミニオン生存プレイにおいては,返しとなる相手の後攻2ターン目の動きの結果は
1) ククリが生き残りかつ相手の場にミニオンが出ない
2) ククリが生き残りかつククリの正面に相手のミニオンが出る
3) ククリが生き残りかつククリの正面以外に相手のミニオンが出る
4) ククリはブレイクされるが相手の場にミニオンは出ない
5) ククリはブレイクされ,相手の場にミニオンが出る
の4つの状況が想定されます.代表的な例としては1) 相手の事故やナッツクラッカーのアンロック,2) 闇精シェイド,3) オコンやシグレによる脇からの攻撃, 4) オコンやシグレによる相打ち,5) セシルかすねこすり,もしくはアヤメ+1コストミニオンなどがそれぞれ挙げられます.
このうち,1) 及び3) は3ターン目でノーコストで2点が与えられるため,とにかくダメージを稼ぎたいアグロでは明らかに得となります.3) の場合でもリトルドラコや木の葉天狗で相手ミニオンを処理できればかなり有利な展開となります.
2) は先攻2ターン目と同様の状況に戻るだけです.ククリが効果ダメージ無効持ちな以上,強襲や速攻持ちのミニオンは限られるため3ターン目に居合切りを撃つことで概ねマウントが継続しますし,ヘヴィスイング+ヒミカやククリ,あるいは木の葉天狗+リトルドラコなどでさらにミニオンを展開できればやはり有利となります.
4) はミニオン相討ちプレイとの比較に戻れば,2点のバックダメージに加えククリのタイムラインが1ターン遅れることと,3ターン目に相手ミニオンがいない状態の交換となります.この場合,3ターン目に複数のミニオンを展開できれば非常に有利となります.仮にHPが1ミニオン2体だとしても,両方を3コスト以下で処理でき,かつ採用率が高いカードは黒赤専用のマジックミサイルしか存在しないからです.特に,ククリが1体でもいれば両方を倒すカードはほぼ存在しないといっても過言ではありません(1ターン目に新緑の精霊を出し,さらに3ターン目にセシルを出せばミニオンを2体倒すことができます).
念のためミニオン相討ちプレイでの考察も行います.上記の状況はミニオン生存んプレイによりククリが場にいたから相手ミニオンと相討ちになっただけで,ミニオン相討ちプレイをしている場合はシグレやオコンが場に残ります.そのため,この状況においてはミニオン生存プレイに比べればミニオン相討ちプレイはククリのタイムラインが1ターン早い代わりに3ターン目に相手ミニオンが場に残るということになります.ククリがスタンバイに戻ってきてもただちに打点に繋がらないことを考えると,居合切り以外の剣術スキルを撃つにはまず相手のミニオンを退かす必要があり,テンポロス感は否めません.
5) はこちらの2点のバックダメージに加えククリのタイムラインが1ターン遅れるだけなので,完全に裏目です.ただし,相手がそのような動き以外の行動をとれたのであれば,ミニオン相打ちに比べ相手の選択肢を狭めることには成功しています(相手の白刃一閃や援軍の到着アンロックなど).
最終的には,ミニオン生存プレイとミニオン相討ちプレイのどちらがより良いかは相手の手札に依存するということありきたりの結論に落ち着きますが,1)~5)の状況は均等に発生するわけではありません.具体的には,逆に言えば相手が5)の行動を取れないのであればミニオン生存プレイの方がダメージ効率という観点では優れているとみなせ,またそうなる確率は比較的高いと言えるでしょう.なお,ヒミカではなくククリを出す方が基本的によい理由は理由は木の葉天狗,カスミ,リトルドラコなど 5) の状況となるカードが一気に増えるからです.
また,緑交じりのデッキにセシルは概ね3積みされているとしても,後攻2ターン目までの9枚でセシルを引ける確率は54.5%であり,そう分の悪い賭けではありません(ちなみに,1ターン目にサクラやヒミカをアンロックして1枚引いた場合,58.9%まで上昇します).
以上を踏まえると,相手が緑交じりのデッキであろうと,こちらのミニオンを残すようにプレイした方が概ね有利な展開にすることができると考えることができます.特に,赤白剣術では4コスト以下の全てのミニオンは居合切りで倒すことができますし,3コスト以下のミニオンは全てヘヴィスイングで事足ります.さらに,リトルドラコ,木の葉天狗,アヤメ,白刃一閃で多くのミニオンをブレイクすることができます.また,序盤はミニオン処理で使った白刃一閃とヘヴィスイングは中盤以降でスタンバイに戻ってきたときに確実なダメージ源となり,ファイアボルトのような単なるミニオン処理のスキルと違い腐ることがありません.
なお,これらはいくらバックダメージを食らっても先に相手を倒せばいいというアグロ先攻の理論であることに注意する必要があります.この戦法を取るとこちらのライフも概ね16点以下に削れるのですが,後攻ではどうしてもこちらのミニオンは残りにくく相手のライフをあまり削ることができないため,特にアグロ対面では押し切られてしまうリスクが高まります.
調整2
以上の点を踏まえつつ,調整した点を述べます.
小型ミニオンによるクロックを確実にする
黒緑や黒青,黒白のタイムライン遅延や除外への耐性を増すため,剣術スキルのタイムライン回転による打点に頼りきるのではなく,小型ミニオンを場に残すことによるクロックをより重視します.具体的には,こちらのミニオンの対面に立った相手ミニオンを確実にブレイクできるようにします.そのための調整は次の通りです.
浄化の祈りを2枚採用
1/2ミニオン,具体的にはヴァンパイアバットやシャオメイ,ココットのレンジャー等と1対1交換ができるようになることに加え,効果ダメージ無効持ちであるククリの処理札を増やすことができます.また,新緑の精霊をタイムライン4に送り込むことで覚醒ターンまでにおけるミニオンの相討ちを減らすことができます.
木の葉天狗を3枚に
先行2ターン目の木の葉天狗中央配置は,3ターン目での移動攻撃も込みで考えればほぼ確実に2点を与えることができます.また,配置時の1点バーンで1ターン目に出したミニオンの正面に配置された相手ミニオンをブレイクすることは非常に理想的な動きです.従って,枚数を3枚に増やします.リトルドラコやアヤメと合わせることで,後に出てくるバクヤやプルモーの突撃兵,各種キノコのような3/2ミニオンを処理できることも見逃せない点です.特に,他のミニオンと絡めればプルモーの突撃兵のバックダメージを1点に抑えることは容易です.
アヤメを3枚に戻す
リトルゴレムやククリを落とすため,アヤメを3枚に戻します.ウェイトが2なので先攻2ターン目でも相手ミニオンと相打ちになっても4ターン目に戻ってきて再度のミニオン処理や1点ダメージに貢献できるのはリトルドラコにはない強みです.また,セシルで処理されると裏目になりますが,相手の1/1ミニオンを無視してマスターに1ダメージを与えるという動きをすることもできます.
以上の調整により,先攻2ターン目で相手の1コストミニオンをほぼ確実に除外できるようになり,先攻1ターン目に出した1コストミニオンのクロックがかなり安定するようになりました.また3,4ターン目に鉄板の動きとなる居合切り以外でも相手のミニオンをブレイクしつつ,こちらのミニオンを横に並べるという選択肢が増えるようになりました.参考までに,相手の1コストミニオンと先攻2ターン目でのこちらの処理カードの対応は次の通りとなります(シグレは直進持ちでありここで想定している状況では対応できないため除外しています).なお,基本的に左側に位置するカードの方が処理札としては望ましいものです.
・結界持ち1/2ミニオン(シールドドール)
2種6枚(白刃一閃,ヘヴィスイング)
・その他1/2ミニオン(ヴァンパイアガール,ココットのレンジャー,シャオメイ等)
3種8枚(浄化の祈り,白刃一閃,ヘヴィスイング)
・結界持ち2/1ミニオン(リトルゴレム)
3種9枚(アヤメ,白刃一閃,ヘヴィスイング)
・効果ダメージ無効持ち2/1ミニオン(ククリ)
4種11枚(アヤメ,浄化の祈り,白刃一閃,ヘヴィスイング)
・威圧持ち2/1ミニオン(リトルスカルデビル)
5種14枚(リトルドラコ,木の葉天狗,浄化の祈り,白刃一閃,ヘヴィスイング)
・その他2/1or1/1ミニオン(プルモーの毒銛打ち,新緑の精霊,ヴァンガードスピカ,アヤメ,サクラ,ルサルカの伝令等)
6種17枚(リトルドラコ,木の葉天狗,アヤメ,浄化の祈り,白刃一閃,ヘヴィスイング)
ヘヴィスイングを3枚に
前述の通り,的確なタイミングで相手を妨害できるようにヘヴィスイングを3枚に増やします.これにより,衝撃によりこちらのミニオンを1ターン守ったり,相手のダメージ源を遅延させることができるようになります.また,居合切りが引けない状況でも相手の3コスト以下のミニオンを1枚で倒せることにより,先攻3,4ターン目におけるこちらのミニオンのビートがより安定するようになります.
シグレを3枚に戻す
リトルドラコ,カスミ,木の葉天狗,スリッピィレーンなどを入れることができるデッキでは基本的に3枚,少ない場合でも2枚積まれていることが多い今環境ではなかなか場に残りにくいシグレですが,2コストでほぼ確実に2点出せるカードは終盤での捲りあいでは中央レーンが空いていることが前提な白刃一閃やヘヴィスイングより重宝することが多いです.そこで,場に残れば僥倖な使い切りの2点火力,という気持ちでシグレを3枚に戻します.剣術スキルと違い,プルモーの突撃兵を無理やりブレイクする際のバックダメージが2で済むというのも良い点です.
抜くカードの選択
前述の理由によりシノ,ハモニア計4枚をまず抜きます.さらに,シノを抜いた以上回転率が下がり,かつ後攻では腐りがちな一の太刀2枚も思い切って抜いてしまいます.3コストで3点が出なくなることは厳しい選択ですが,その分2コストで2点が出るカードを重ねることに期待します.
これらにより6枚の枠を確保できました.
調整結果
調整結果は次の通りです.どちらかというと剣術アグロというより剣術ビートダウンという感じになりましたが,毎ターン最大コストのカードを1枚ずつアンロックするようなデッキに対しては有利な展開に持ち込むことができます.
主な戦績:
・2019年1月魔杖戦ベスト8 (このデッキでは1-1)

魔杖戦2019年1月期大会レポート(前編)(http://legions.flipflops.jp/report/3622)より
調整3
パーシヴァルを引けないと負ける
これまでの調整で先攻では8割強,後攻では6割弱の勝率にまで持っていくことができるようになりました.残された典型的な負け筋はパーシヴァルを引くことができず,特に後攻5ターン目において最速でアンロックすることができず,そのまま押し切られるという展開です.実際問題として,パーシヴァルを除いたミニオンとスキル,さらにオサキサマのみで20点以上を削るようなデッキではないため,相手がよほど事故らない限り,パーシヴァルを引けないということは敗北に直結します.
ここで初心に帰り超幾何学分布でパーシヴァルが引ける確率を計算すると,先攻6ターン目までに3枚投入のパーシヴァルが1枚以上引ける確率は82.0%,後攻5ターン目では76.7%です.もちろんこれは無数に試行したときに収束する数値であり,数十戦~数百戦程度の対戦ではこの値とかなりずれることは大いにあり得ますが,特に先攻においては実際の勝率とかなり近似していることがわかります.パーシヴァル以外に強力なロードなりを入れたとして,それらのうち1枚以上を引ける確率は次の表の通りとなります.
3積み(%) | 4積み(%) | 5積み(%) | 6積み(%) | |
先攻6ターン目 | 82.0 | 90.3 | 94.8 | 97.3 |
後攻5ターン目 | 76.7 | 86.1 | 91.9 | 95.3 |
また,これらは1戦においての数値であり,連戦連勝が求められる公式大会ではよりシビアな値となります.具体的には,5回戦全てが先攻だったとして,毎回パーシヴァルを6ターン目までに1枚以上引ける確率は37.0%,全てが後攻だったとして5ターン目までにパーシヴァルが1枚以上引ける確率は26.5%です.実際には先攻と後攻は毎回望むとおりにはならないはずですので,中間の3割前後が期待できる数値になるでしょうか.この厳しさはチャンピオンシップのような8回戦の長丁場ではさらに顕著で,先攻の場合は20.4%,後攻の場合は11.9%にまで落ちます.次の表は全戦で1枚以上を引くことができる確率をまとめたものです.
3積み(%) | 4積み(%) | 5積み(%) | 6積み(%) | |
先攻6ターン目×5回連続 | 37.0 | 60.0 | 76.5 | 87.5 |
後攻5ターン目×5回連続 | 26.5 | 47.3 | 65.5 | 78.9 |
先攻6ターン目×8回連続 | 20.4 | 44.2 | 65.2 | 80.7 |
後攻5ターン目×8回連続 | 11.9 | 30.2 | 50.8 | 68.5 |
以上の数値を考える限り安定した勝利を目指す上で,3積した1種類のカードに頼りきることは構造的欠陥であると言って差支えありません(以前からよく言われていたことではありますが).したがって,この問題を解決するためにデッキコンセプトを損なわない範囲でパーシヴァルに相当するような,大ダメージに直結するロードを数枚採用する必要があります.
なお,これらの数値は毎ターン必ず1枚を交換したときのものであり,ヒミカによる追加ドローやファイアフィスト採用によるルーター効果1回につき約2%ずつ確率が上昇します.ただし,これらはロードを追加で1枚採用した場合にすら大きく劣るため,ヒミカでの複数枚ドローを期待したり,ヘヴィスイングを削ってでもファイアフィストを採用する程では根本的解決にはならないと考えられます.
数回程度のショップ公認大会ではあまり差を感じることはできないかもしれませんが,3枚から4枚に増やしただけだとしてもその引ける確率の変化は無視できるものではありません.そこで,1枚ないしは2枚の採用を検討することによって長期的な勝率の向上を目指します.
ユラノの再採用と抜くカードの選択
6コスト以下でアンロックでき,パーシヴァルと同程度に相手マスターへの大ダメージを期待できるカードは第3弾環境までではユラノしか存在しません.打点が出るロードとしてはシノも一考の余地はありますが,これまでに考察したように状況によってはほとんど役に立たないことも多く,パーシヴァルの代わりに引くことでほぼ確実にダメージを与えることができるとは考えられません.
従ってユラノを採用することはすぐに確定しますが,何を抜くべきかが問題です.ミニオンによるビートを重視する以上,それに関連するカードは可能な限り抜きたくありません.また,序盤のビートに絡まないカードで抜く考慮に値するのはアンサモンくらいですが,聖剣の加護に頼り切ってしまうとハモニアやマサムネ(+アネット)に対する耐性がかなり落ちます.特に,聖剣の加護はほぼ確実にCC0ロードの処理に使う必要がある以上,さらに大型ミニオンも処理するためには2枚以上が必要になってしまうため,聖剣の加護を温存するためにもアンサモン2枚は減らしたくないところです.
以上より,ユラノ2,3枚採用はコンセプトの変更なしには不可能となります.従って1枚採用とせざるを得ないのですが,代わりに抜くカード1枚は消去法で白刃一閃かシグレとなります.これは,1コストカードおよび木の葉天狗はコンセプト及び後攻での耐久性を保つため減らすことができず,また3コスト以上のカードで抜くことができるカードは存在しないからです.しかし,白刃一閃であればシールドドール処理への不安は増大しますがアヤメやリトルドラコによりミニオンが処理できるのであれば1枚程度抜いてもおそらく大きな問題はないこと,シグレはミニオン処理には全く貢献せず,またブレイクされやすくタイムラインが3であることより相手が事故,あるいは新緑の精霊がいない白緑や,最後のダメ押し2点が必要となるような状況くらいでしか輝くことがないため,1枚は抜く候補となります.
どちらを抜くかについては,ミニオン処理できる確率も少しでも下げたくなく,またタイムライン回転を織り込んだときのダメージ量を考慮してシグレを1枚抜くことにしました.
調整結果
主な戦績:
・2019年2月魔杖戦3位(このデッキでは3-0)
・2019年3月魔杖戦2位(このデッキでは2-1)

魔杖戦2019年2月期大会レポート(前編)(http://legions.flipflops.jp/report/3622)より
調整4
ユラノを2枚に増やすことと抜くカードの選択
トップ頼りの際に勝てる確率を少しでも増やすため,あるいはパーシヴァルではどうにもならない状況を無理矢理乗り越えるためにユラノを2枚にしました.期待できる確率の変化は前述の表を参考にしてください.
消去法でシグレをさらに1枚抜き,シグレは1枚,ユラノは2枚ということになりました.HP1のミニオンは環境的に即死しがちだったので,大間違いという調整ではないかと思われます.
調整結果
主な戦績:
・2019年4月魔杖戦2位(このデッキでは2-0)
・2019年4月魔杖戦ガンスリンガー1位(5-1)
# 重複入賞のためガンスリンガーでは入賞扱いになっていません

魔杖戦2019年4月期大会レポート(前編)( http://legions.flipflops.jp/report/4133 )より
元々のデッキとの比較
当初のデッキとの単純な比較
- シノ3枚→オサキサマ3枚
- ファイアフィスト2枚→ヘヴィスイング3枚
- 木の葉天狗2枚→木の葉天狗3枚
- 一の太刀2枚→全抜き
- シグレ3枚→シグレ1枚
- 浄化の祈り2枚採用
コンセプト
先攻ではコスト1~2のATK2ミニオンだけで相手ライフを8点は削ることで,6T目で勝ちに持っていくことが新コンセプトとなります.そのため,セシルなどの裏目がなさそうな限りは覚醒ターンまでは2~3レーンにミニオンを展開します.理想はミニオンだけで2T目2点,3T目5点,4T目5点を与えることです.このコンセプトを相手に押し付けるには,返しのターンで出てきたミニオンのうち,こちらのミニオンを倒せるもの(ククリに対するカスミなどは無視可能)を毎ターン全処理する必要があります.
ミニオン処理に役立つミニオンがアヤメ,リトルドラコ,木の葉天狗の3種です.特に,リトルドラコと木の葉天狗は相手ミニオンをブレイクしつつこちらのミニオンを増やすことができるという強みがあるため,木の葉天狗の枚数は3枚にする必要があります.また,浄化の祈りは環境に増えてきた1/2ミニオンやククリを1コストで処理できるカードとして非常に有用です.
従来の赤白剣術アグロとの違いは,剣術スキルはミニオンの展開を維持するためのミニオン処理スキルとして捉えているという点にあります.たとえば白刃一閃は効果ダメージ持ちや結界持ちミニオンであっても確実に処理できるスキル,ヘヴィスイングはHP3の,例えばミヤビや蒸気装甲兵などを処理できるスキルとして考えるということです.ファイアボルトやホーリーウェイブのような純粋なミニオン処理スキルと比べるとバックダメージはくらいますが,その分後のターンでスタンバイに戻ってきたらそれ単独でダメージに直結するという大きな強みがあります.また,相手ミニオンをブレイクしつつ貫通ダメージを与えることができる居合切りはこのコンセプトに最も噛み合ったスキルとなります.しかし,ミニオンによるダメージが望めるのであれば,3T目においては居合切りを撃つのではなく,白刃一閃で相手ミニオンを処理してククリやヒミカを立てるという動きをするのがコンセプトに従った動きです.
このコンセプトは,毎ターンコスト通りのミニオンを1体立てて終わりとなる構築,特にそれが強襲やバーンのようにミニオン処理も同時にできないものであれば,ほぼ確実に覚醒ターンまでにライフを1桁にできるというのが最大の特徴です.シグレや一の太刀にシノを組合せ高速で大ダメージを叩きこむという第1弾からの典型的な剣術アグロに比べれば最大瞬発力は落ちますが,概ねほとんどのデッキに対してこちらのコンセプトを押し付けることができます.
さらに,ミニオンをブレイクするために木の葉天狗を1枚増やしたり,浄化の祈りを採用したことにより,後攻における対応力も格段に高まっています.第3弾で出たパーシヴァルはこれまで採用されてきたロードであるシノ,レーヴァテイン,ユラノなどと比べると最速で出すことそれだけで一気に劣勢から優勢に持っていける非常に強力なロードであり,序盤さえ凌げばカード1枚で一気に巻き返せるという強みを獲得しました.
基本的な回し方
原則として 対面の色が何であろうと先攻を取りにいきます.ただし,ハモニア最速着地から6ターン以降も援軍の到着による壁生成が連続で可能な白緑コウメイ軸に限り後攻を選択した方がおそらく勝率は高まります.
後攻になってしまった場合はバックダメージを抑えるように動きを変えていく必要がありますが,いずれの場合でも
1) 覚醒ターンまでは低コストミニオンを常に盤面に残しビートする
2) 剣術スキルで相手ミニオンを排除し,終盤でのダメージ源とする
3) 覚醒ターンではアンサモン,剣術の加護,居合切りなどのアーツ・スキルでパーシヴァル着地の準備をする
4) パーシヴァルで一気に相手を瀕死の状態に叩き込む
というコンセプトで勝ちにいくのが理想です.
ロングゲームにおけるリカバリやオリヴィエ,ツクヨミ,ヴェルザンディなどに対するケア手段をほぼ全て捨てる代わりに序盤での安定を目指している構築なので,1枚目のパーシヴァルを出した段階で勝利への道筋が細いような展開になってしまった場合は大体負けます.
このデッキを使うにあたってのポイントは3点で,先攻ではバックダメージをいくら食らっても低コストミニオンで相手ライフを削っていくという覚醒ターンまでの動き,パーシヴァルで確実にマスターにアタックするための準備,パーシヴァルで相手の手札に戻させるカードの選択です.
第3回CS優勝での躍動マルドゥクがそうなっているように,2ターン目では1+1か2,3ターン目では2+1か3,4ターン目では3+1か2+2,5ターン目では2+3か2+2+1のように手札を使い切る勢いで複数のカードを展開することを常に視野に入れていきます.これにより,低コストミニオンを残して相手のライフを削りつつ,相手の盤面を常に処理することが可能になります.6ターン目の時点で手札が1枚でも,それがパーシヴァルであり,かつマスターにそのままアタックできる状況なのであれば何も問題はありません.ただし,決め手となるパーシヴァル1~2枚に加え,覚醒ターンにおいてオサキサマと居合切りや聖剣の加護,アンサモンが揃うまで常に交換はしていきます.ただし,覚醒ターンまでの間に1コストでもコストを余らせてしまった場合,かなり苦しくなるので,交換の際は極力コストが余らないようなキープを考えてください.また,ヒミカによるドローができない場合は手札が枯渇し,パーシヴァルを出さざるを得ない状況でパーシヴァルケアをされると非常に苦しいため,可能であれば6ターン目に手札が3枚程度は余るよう,2コストのカードと居合い切りは優先的にキープした方がよいと思います.バックダメージを抑えながら一方的にこちらがダメージを与え続ける展開が理想なため,木の葉天狗やアヤメなどでミニオンが処理しきれる場合は,居合切り以外の剣術スキルをぎりぎりまでアンロックせず,4,5ターン目に複数枚を一気にアンロックするというプレイングも大いにありえます.
このデッキでの負け筋はパーシヴァルを出したターンにおいてマスターにダメージが与えらえないこと,例えばヒミカやシールドドールが正面レーンに配置されておりそれに干渉できない,ハモニアをブレイクするのに対し他の有効札が手札に存在しない,返しのターンで確実に負けるためパーシヴァルで相手の盤面を処理するしかない,といった状況です.パーシヴァルを出せるようになった段階で概ね手札はほぼ使い切っており,パーシヴァルアンロック以外で強力な動きをすることは構築の面からも難しいため,スタンバイのカードのみでパーシヴァルの障害となるミニオンを除外できるように調整しなければなりません.具体的にはリトルゴレムやヒミカ対策に何らかのミニオンをアンロックしておく,マサムネ対策に居合切り,ミヤビ対策に居合切りかヘヴィスイングをアンロックしておく,ハモニア対策として場にオサキサマがいる状態で居合切りがスタンバイに来るように調整しておく,などです.
完璧な回りをした場合はパーシヴァルを出した6ターン目の時点で勝ちますが,多くの場合は数点ライフが余りますので,パーシヴァルのバウンスを最大限活用し返しのターンで負けないようにする(=こちらのライフを削り切れない状況に持っていき,パーシヴァル処理に労力を割かせる)ことが重要となります.そのためには,環境の各デッキに対する知識がある程度必要となります.剣術スキルでこちらのミニオンの障害となる相手ミニオンを片っ端からブレイクするという方針であるため,相手がただミニオンを展開し続けるだけでもライフレースは概ね五分となります.そのため,終盤において相手が何点出せるかには常に注意し,相手のデッキタイプによっては打点を少し落としてでもバックダメージを減らすような動きをする必要があります.相手ライフは残り2,こちらは3,手札に居合切りはあるが相手の中央レーンにはミヤビがいるといった状況に陥らないようにしましょう(レギオンズにおいて相討ちはアクティブプレイヤーの負けです).
ユラノは基本的にはパーシヴァルが引けないとき用,4枚目のパーシヴァルとしての位置づけとなりますが,ロングゲームになるとパーシヴァルでは突破できないような,たとえばマサムネ+アネットやツクヨミ+ナイトメア,オリヴィエ+大型ミニオン,あるいはこちらの残りライフが2点以下のときのレーン中央ミヤビ+左右レーンにプルモーの突撃兵のような状況に陥ることはあるため,パーシヴァルを切ってでもユラノやアンサモンや聖剣の加護+剣術スキルのような回答を探しに行くプレイングは大いにありえます.
先攻での動き
大体ミニオンで8点,スキルで6点,パーシヴァルで6点の計20点で勝つことを基本とします.そう理想的に回ることはあまりないとしても,パーシヴァルでダメージを与えた時点での相手残りライフが4以下であればほぼ勝ちと言えます.
そのような状況に持ち込むために,1ターン目に2/1ミニオンであるククリかヒミカを出し,対面のミニオンを様々な手段でひたすら除去しながら剣術をタイムラインに流していくというのが4ターン目までの理想の動きです.相手ミニオンがこちらのミニオンを無視してくれればダメージレースが加速するだけなので,ヘヴィスイングやファイアフィストが飛んでくるような状況でもなければ4ターン目までは中央レーンを空けてでも相手ミニオンの対面以外にミニオンを並べるようにします.
2ターン目ではリトルドラコやアヤメで1ターン目に出したミニオンの対面に配置されたミニオンをブレイクしつつ,さらに1コストミニオンを並べます.木の葉天狗でミニオンをブレイクできる場合はそちらを優先しても構いません.ただし,ミニオン過多でなければリトルドラコ+ククリかヒミカがクロック点数が増える分強い動きです.最悪,白刃一閃やヘヴィスイングで相手ミニオンをブレイクしてでもこちらのミニオンを守ります.
3ターン目は概ね相手の場にHP2のミニオンが出ていることから,手札にあれば概ね居合切りを撃つことになるかと思います.ただし,相手の3ターン目や4ターン目に出てくるミニオン,ロードの方が厄介なことが多いため,2+1コストという動きができるのであれば居合切りを温存した方がよい場合もあります.ただし,3ターン目に居合切りを使わない限り,聖剣の加護での加速がなければ7ターン目以降スタンバイに戻ってくるため,実質的に1回限りの使い切りになりがちなことには注意してください.
4ターン目はヘヴィスイングか居合切りで3ターン目に出てきた相手ミニオンをブレイクするのが基本となります.ただし,返しの相手4ターン目でミニオンは概ね全処理されるため,与えるダメージが変わらないのであればミニオンを相討ちさせ,剣術スキルを2枚叩き込む方がよい場合もあります.この場合,除外や遅延がなければククリとヒミカ,アヤメは6ターン目にスタンバイに戻ってくるため,パーシヴァルがマスターにアタックできるよう中央レーン強襲要員にすることができるようになることも良い点です.中央レーンにリトルゴレムやヒミカ,シールドドールのようなパーシヴァルの障害となるミニオンがいない場合でも,サクラやルサルカの伝令,ヴァンガードスピカなど,バウンスさせたくないミニオンを強襲で処理できます.
このターン以降,配置したミニオンは即座に処理され,配置したミニオンが次のターンまで生き残るということが稀になるため,手札に来たククリ,ヒミカは出すことをあまり考えず,交換していって構いません.例えば,ケイトであればどのような組み合わせでもこちらのミニオンを2体処理できますし,ハイデルガルドであればククリ+ククリかククリ+木の葉天狗でない限りやはりこちらのミニオンを一気に2体処理できる(ミニオンを1体無視してでもマスターに3点与えてくる可能性もありますが,こちらの戦略がうまくいっている限り2点確定はかなり辛いため,ミニオン処理に動いてくると思います)ため,あえて2体目を出す必要はほとんどありません.ただし,ククリはナタに対し,ヒミカはクドリャフカに対しそれぞれ有効なミニオンとなるため,場合によっては4,5ターン目でも配置した方がよい可能性はあります.
覚醒する5ターン目は相手の4ターン目に着地したであろうケイトやマルドゥク,ハイデルガルド,オサキサマ,アネットなどのロードあるいはマサムネやサキュバスなどの高コストミニオンを聖剣の加護か居合い切り,あるいはアンサモンで除外しつつ,オサキサマで相手に圧をかけていくのが基本となります.このターンにはおおよそ2点しかダメ―ジを与えることはできないと思いますが,相手が返しでククリを倒せないようであれば3点クロック,またパーシヴァルを阻止する状況が作れないのであればパーシヴァル着地による6点が概ね確定します.ただし,シールドドールかリトルゴレムが着地する可能性があり,かつ6ターン目のスタンバイにそれらを処理できるカードがないのであれば,相手のロードをブレイクした上で1コストミニオンを場に出さずアンロックしておくのも手です.なお目安として,この時点で相手ライフが10を割っていれば概ね勝ちです.
6ターン目以降はマスターに6点が与えられる限り,パーシヴァルを出して一気に勝ちにいきます.この頃には手札が数枚しか残っていないと思いますが,パーシヴァルでマスターに6点を与えられない状況では耐え忍ぶという選択肢もあります.パーシヴァルが出せる6コアまで溜まっていれば,返しのターンでパーシヴァルが倒されたとしても2枚目のパーシヴァルを出す6コアは必ず確保できるため,パーシヴァルの邪魔となるミニオンをブレイクするためなどにはどんどん強襲を付与してしまって構いません.たとえば,木の葉天狗が1枚スタンバイにあればミヤビを筆頭とするHP3のミニオンはブレイクすることができます(ついでに,リバース状態になった再生ミニオンはコスト0でバウンスすることができます).しかし,強襲を振った返しのターンでパーシヴァルがブレイクされない場合,5コストで相手の動き(ハモニアアンロックなど)への対応をしなければならず,手札にある2枚目のパーシヴァルが腐ってしまうことには注意してください.手札に聖剣の加護やアンサモンがない場合,2枚目のパーシヴァルを出せるようにあえて盤面を全処理することを諦めてでも強襲を振らないという選択も考えらえます.
また,先攻においてこちらのコンセプトを押し付けることができたのであれば概ね1枚目のパーシヴァルで瀕死の状態となります.ここで,パーシヴァルを倒されつつパーシヴァルが着地できないような状況を作られるということはままあるため,2枚目のパーシヴァルを切ってでも聖剣の加護や打点に直結する剣術スキルを探しにいくということは考えられます.
後攻での動き
基本方針として,アグロ対面の後攻ではライフの取り合いではなく,盤面の処理に集中するようにしてください.例えば,相手の中央レーンにシグレがいる状態の後攻2ターン目において,唯一アンロックできるカードがシグレであれば脇から相手マスターに2点を与えるのではなく,シグレの相討ちを行うのが概ね正解です.赤白剣術アグロの後攻ではこちらのミニオンは残らず,また剣術スキルを相手マスターに叩き込むことも難しいため,相手が事故でも起こさない限り後攻5ターン目の時点で相手のライフは最大限に噛み合った場合でも14点前後です.つまり,相手が回復してきた場合はパーシヴァル2連打をしても倒しきれないという恐れがあります.しかし,2体目のパーシヴァルで倒しきるために序盤でダメージを稼ごうとするとおのずとこちらもかなりのダメージを負うため,6ターン目,7ターン目に入る前に押し切られる危険性が非常に高まります.そこで,後攻において序盤ではこちらのダメージを最小化するように立ち回った上で,覚醒ターン以降はオサキサマ,パーシヴァル,パーシヴァルと順に出すことにより相手のテンポを崩し,一気に捲ることを基本戦略とします.
1ターン目から3ターン目では,リトルドラコやアヤメ,木の葉天狗でひたすら相手ミニオンを処理していきます.効果ダメージ無効持ちでありATKが2のククリはかなり処理されにくく相手ミニオンと相討ちとなることが多いため,相手のデッキタイプがアグロであれば相手ミニオンの正面に配置していきます.前述の通り先攻とは違いライフレースに持ち込んでしまうと押し切られることが多いため,剣術スキルで相手のミニオンを処理することはなるべく控えるようにします.特に,居合切りは相手ミニオンが場に残ることに比べればましなので使ってもよいのですが,使うタイミングがほぼ3,4ターン目に限られるため,先攻と違いあるだけキープということはしなくても構いません.一方で,相手のマスターに直接ダメージを与えることができるのであれば衝撃持ちのヘヴィスイングは相手のテンポロスに貢献することがあります.
覚醒する4ターン目では基本的にはオサキサマを出して相手のハイデルガルドやケイトを牽制しつつ,アンサモンや聖剣の加護で相手4ターン目に出てきたミニオンを処理します.ただし,ケイトの場合はカスミなどもう1点出る手段があれば倒されてしまい,結局ケイトの速攻を無効化することができないことには注意してください.
相手が黒交じりの場合,赤白対策として先攻4ターン目にミヤビを出してくる可能性がかなり高いため,聖剣の加護でのバウンスかオサキサマ+浄化の祈りで盤面から除外できるように準備しておきます.特に,1ターン目に浄化の祈りを使っておけば4ターン目にスタンバイに戻ってくるため,オサキサマ1枚で確実に処理できるほか,相手がそのような動きを警戒してミヤビを出してこなくなることも考えられます.なお,よほどこちらのタイムラインが弱かったり,相手がヒミコ軸黒緑などでない限りはバウンスしたミヤビを出しなおされることは稀ですが,聖剣の加護を使う場合はそのような可能性も考慮しておきましょう.
5ターン目以降はパーシヴァル連打で押し切ることが理想です.特に,5ターン目のバウンスによっては返しの相手6ターン目のミモザやユズリハを大幅に弱体化できるため,相手のリーサル圏内に入っていないのであればATK6のパーシヴァルの処理は必須になるため,概ね2枚目のパーシヴァルに容易に繋げることができます.なお,幸運にもオサキサマが生き残り,かつ相手がオサキサマを簡単には処理できない赤緑や黒青であれば聖剣の加護やアンサモン,ヘヴィスイングで相手の盤面を崩しつつ,オサキサマによる3点ビートを狙うのも手です.
スタンバイに残すカードの選択
最大ダメージのみを追求して適当に剣術スキルやアヤメ,シグレをアンロックしていっても同じウェイトにダメージに直結する速攻持ちミニオンか剣術スキルが3枚以上並ぶことは稀です.このデッキではとにかく早く相手を倒したい都合上,基本的にはダメージに直結するカードのみをスタンバイに戻し,ククリやヒミカ,リドルドラコ,木の葉天狗はウェイト1から除外するという方針で構いません.ただし,パーシヴァルが絡んでくるコア5時点での終了フェイズでは若干違うプレイングをする必要があります.
相手の場にミヤビがいる,あるいはミヤビを出してきそうな場合
ミヤビがいるとパーシヴァルが止まるため,HP3のミヤビを強襲込みでもいいのでブレイクできるカードから優先的に残していきます.具体的には居合切り,ヘヴィスイング,木の葉天狗の3種です.これらが2枚スタンバイにあれば,ほぼ安定してミヤビをブレイクすることができます.居合切りやヘヴィスイングの場合,バックダメージを3点貰いますが,返しで負けないのであれば0コストでミヤビもバウンスした上でパーシヴァルでマスターを攻撃できる分,全く問題ありません.これらのカードが揃わない場合,1点出るカードと2点出るカードを共にスタンバイに残す必要があります.前者はリトルドラコとアヤメ,後者はククリ,ヒミカ,白刃一閃です.
ただし,いずれの場合もフリーズの2枚移動,ブラッドスォーム,ヘヴィスイングやホーリーウェイブ,戒めの呪言に等よる1枚移動・除去により破綻することには注意してください.パーシヴァルが着地できないことを想定して,ユラノを優先的にキープするという戦術もあります.
対面赤白でこちら4T目エンドフェイズ開始時
端的にいうと,相手が6コアを使えるようになる直前のターンにヒミカを中央レーンに配置することでパーシヴァルを防ごうというプレイングです.赤白ミラーであれば1回でもパーシヴァルでマスターに攻撃できないターンを出した方が負けます.そのためには,打点を1~2点減らしてでもヒミカを残す選択が考えられます.ただし,浄化の祈り以外のカードが相手がパーシヴァルを出せるタイミングでスタンバイに存在せず.またヒミカをスタンバイに残した直後の相手のターンに衝撃でヒミカをずらされないことが前提です.これらの条件が揃わない場合はパーシヴァルが手札に無いことを祈り最大打点を狙いにいきます.
さらに,後攻4ターン目ではエンドフェイズ終了後に相手のヒミカをどうにかするためのカードが2枚スタンバイに残るよう,最大限の注意を払います.具体的には,ウェイト1にカードが1枚しかない場合,衝撃に加えたヒミカ配置を警戒して,たとえ剣術スキルであろうとも使わずアンロックしてターンを返すべきです.
ヒミカとククリ,どちらを出す,あるいは残すべきか?
ヒミカとククリは同じ2/1ミニオンであり,これらがスタンバイにくるようなターンにおいては場に出しても返しのターンで即座に処理されることがほとんどですが,処理されないというわずかな可能性を考え,処理されにくい方を残すべきです.これは序盤においてどちらを優先的にアンロックすべきかと同じ戦術を適用できます.
次によくデッキに入っており,かつ無理なくククリやヒミカに使われるカードをまとめました(マナスマイトは普通ヒミカに撃たない).結論から言えば白緑・白青にはヒミカ,それ以外のデッキにはククリを残すのが安定ですが,カスミ抜きの白黒にはヒミカの方が優れているなど,例外はありますので参考程度にしてください.序盤の配置を考えると,ブレイクされるより浄化の祈りでウェイト4に飛ばされる方がきついため,カスミが入っている可能性を踏まえてもヒミカを出した方がドローできる上に大損はしにくいということも考えられます.
ヒミカを大損無く処理でき,かつよく採用されているカード
黒:カスミ,ショックボルト
赤:リトルドラコ,木の葉天狗,ナタ
白:なし
緑:新緑の精霊,セシル,樹海狩人のフィオーネ
青:スリッピィレーン
黒赤:マジックミサイル
黒白:ヴァンパイアタッチ,ハイデルガルド(アタック時効果)
黒緑:ケイト
黒青:なし
赤白:アヤメ
赤緑:いたずらピクシー
白緑:なし
白青:ナッツクラッカー
ククリを大損なく処理でき,かつよく採用されているカード
黒:なし
赤:なし
白:浄化の祈り,ホーリーウェイブ,マサムネ
緑:新緑の精霊,セシル,クドリャフカ
青:なし
黒赤:なし
黒白:なし
黒緑:ケイト
黒青:なし
赤白:アヤメ
赤緑:なし
白緑:なし
白青:ナッツクラッカー,眠れる森の美女
コスト余りと勝敗の関係
アグロ環境の今,特に1ターン目においてミニオンをアンロックできないことは致命傷になりえますが,覚醒ターン,つまり先攻であれば5ターン目,後攻であれば4ターン目までにコストを余らせてターンを終了してしまうことは程度にもよりますが試合展開はかなり厳しくなります.ただし,コストを余らせるということはその分手札が減らないということですので,手札が枯渇しがちな前のめりのアグロにおいては,複数の選択肢を残すためにカードの浪費を温存するというプレイングも考えられます.例えば,リトルドラコに加えてククリが出せるような状況において,代わりに木の葉天狗を出すという選択肢も考えた方がよいということです.最終版においてトップ勝負になってしまった時点で戦術的に敗北していますが,唯一の手札であり,ある程度仕事もするヘヴィスイングを切ってでもロードを探しにいくのは勇気のある選択です.このとき,もし手札が1枚でも多ければロードを引けなかったとしても盤面を処理することによりターンが伸び,ロードを引ける可能性が増えることでしょう.
また,3ターン目において相手の場にミニオンがいないときは,居合切りよりも白刃一閃をアンロックして1コスト余らせた方が概ねましです.
問題となるのは,手札にロードやアーツが固まってしまったとき,例えば初期札の5枚にパーシヴァル,聖剣の加護,オサキサマが揃ってしまったような状況です.これらのカードを全てキープした場合,ヒミカが絡むか,居合切りを2枚引かない限り概ね3, 4ターン目で少なからずコストを余らせることでしょう.最終的な結論としては相手のデッキ次第ということになりますが,オサキサマや聖剣の加護を切ってでも覚醒ターンまでの安定を図るべきかと思います.最後に,参考までにコストを余らせた回数と,その際の勝敗の関係をまとめた表を出します.本来であれば相手の色も踏まえたクロス集計を行うところですが,対戦回数が足りていないため断念したことをご容赦ください.
疲れたので諦めました.ごめんなさい.簡単には,後攻で覚醒ターンまでにコアを余らせたらまず負けます.先攻は1コアくらいまでならわりと問題ありません.
採用カード解説
以下,採用カードそれぞれの役割について解説します.また,ときたま出てくるカードを引ける確率は超幾何分布により算出しています.もちろんこれは理論上の数値であり,実践においては数戦連続でパーシヴァル3枚がボトムにあったということは大いにありえますので,参考程度にとどめておいた方が無難です.
特徴として,ATKが3以上のミニオンが存在しないため,相手のロードが相討ちのため突っ込んできてからの後続ロードのアンロックなどをされることはありません.
1コストカード
1コストミニオン12枚採用の場合,交換を含めた初手の7枚のうちに1コストミニオンが1枚以上含まれる確率は93.6%です.浄化の祈り2枚も含めた14枚のうち1枚以上が引ける確率は96.4%ですので,公式大会で5戦連続1コストミニオンを引ける確率は71.8%,浄化の祈りも含めた場合は83.2%ですので,概ね安定して引けるでしょう.なお,8戦連続の場合はそれぞれ58.9%,74.5%です.
白狐ククリ
パーシヴァルの次にこのデッキを成立させているカードといっても過言ではありません.結界持ちのリトルゴレムと比べるとセシルの効果でブレイクされる分は劣りますが,代わりにスリッピィレーンで倒されないため先攻1ターン目に配置したときの返しではアヤメの相討ちと浄化の祈り以外にククリを処理する手段は存在しません.つまり,赤白ミラー以外ではかなり安定したクロッカーであり,場に残り続けるミニオンとしては全1コストミニオンの中でもシールドドールの次に位置する,非常に優秀なミニオンと考えることができます.
従って,リトルドラコやカスミ,スリッピィレーンが入っていることが考えられる赤・黒・青交じりのデッキ,実質的に白緑以外に対しては初手でこのカードを中央レーン以外に最優先で配置します.採用率が高いところでは覚醒ターンまではセシルの能力やアヤメ,新緑の精霊による相打ちくらいでしかブレイクされないため,安定したクロックを刻むことができます.ただし,覚醒ターン以降においては新たにアンロックするほどの価値は無いため,交換で他の打点が出るカードを探しにいくことになります.
小鬼のヒミカ
白緑の後攻1ターン目ではブレイクすることが不可能なため,白緑対面の先攻1ターン目ではククリより優先的に出すべきミニオンです.さらに,ホーリーウェイブを警戒するときもククリより頼りになります.
また,1コストが余る先攻2~4ターン目では積極的に展開して息切れを防いでいきます.2ターン目以降でククリとヒミカの両方が出せる場合,例えば赤黒などに対しては安定したダメージを考慮してククリを出した方がいいと思いますが,手札にパーシヴァルが2枚ある場合など,交換がシビアな場合はヒミカを出してコスト余りの可能性を減らした方がよいこともあります.2/1ミニオンはかなりの脅威なため,処理を強制させるという点でもよいミニオンです.
2ターン目,3ターン目でヒミカによる追加ドローをすることができれば,息切れやコストを余らせることはまず無くなります.また,ククリに比べて優れた点として,パーシヴァル,クドリャフカ,マサムネなどのバウンスが無効化できるということが挙げられます.相手のデッキタイプによっては非常に効果的ということを頭の片隅には入れておきましょう.ただし,覚醒ターン以降においてはククリ同様使いものにならないため,即座に交換しても問題ないと思われます.
なお,領域移動無効持ちですが隣のレーンが空いている限りスリッピィレーンでブレイクされることには注意してください.ただし,他のミニオンでもそうですが,左右レーンのどちらかに配置した状態で,中央にも何らかのミニオンが立っていればスリッピィレーンで左右レーンのミニオンがブレイクされることはありません.
最後に,ククリでもよいのですが白青相手ではシールドドール対策として,パーシヴァルを出す前のターンにアンロックするか,2ターン前に相討ちなどでブレイクしておくというプレイングが有効です.重要な点ですので覚えておきましょう.
リトルドラコ
先攻においてはククリやヒミカの対面に出てきたミニオンをブレイクするためのカードです.後攻でもシグレやオコン,ヒミカのような2/1ミニオンを1コストで一方的にブレイクできるミニオンとして活躍します.手札の消費を考えなければ,先攻2ターン目ではリトルドラコで相手ミニオンをブレイクしつつ2枚目のククリかヒミカを出すという動きがダメージ効率としては最善となります.先攻1ターン目にこれしかアンロックできる1コストミニオンを引けなかった場合,スタンバイにアンロックしてターンを返すか,それとも場に出してしまうかのどちらがよいかは非常に難しい問題です.具体的には,一方的にリトルドラコを倒すリトルドラコ,カスミが出てくるのであればアンロックして終了の方がよく,その他の場合はミニオン相討ちからの剣術スキルか,剣術スキルを使っての1点クロックができる先出しの方がよいプレイといえます.その場合,相手ミニオンがどこに置かれても相討ちできる中央レーン配置にしましょう.なお,終盤における強襲要員としてはククリ,ヒミカに劣りますが,効果の1点で相手のミニオンをブレイクし,さらに壁となることができるのであればリトルドラコも残す余地があります.
かまいたちの次姉アヤメ
リトルドラコや木の葉天狗では対応できないリトルゴレムやククリを処理するために必須となるミニオンです.タイムラインが2なので,自ターン中に相討ちしたとしても2ターン後にはスタンバイに戻ってくるという点も見逃せません.また,最終盤において1コスト1点として計算できることは他の採用1コストミニオンには無い利点です.対面がリトルゴレムやヒミカを採用している場合,パーシヴァル着地時にリトルゴレムを処理するために先攻であれば自ターン2ターン目及び4ターン目あるいは相手ターン3ターン目,後攻であれば自1ターン目および3ターン目あるいは相手ターン2ターン目にブレイクする価値はあります.自ターンであれば白刃一閃でも同じことはできますが,バックダメージを食らわず,1コストでできることは魅力的です.
さらに,7コストを使える場面においてパーシヴァル+アヤメで7点や,剣術スキルなどと合わせてコア数と同じダメージを与えて勝利するという展開は大いにありえます.
ただし,1点クロックは心許ないためククリやヒミカ,木の葉天狗が出せ,かつそれらが簡単にブレイクされないようであれば優先的に出すべきミニオンではありません.なお,先攻1ターン目にアヤメしかアンロックできるミニオンがいなかったとしても,アヤメは中央レーン以外に配置するのがよいと思われます(相手がアヤメの対面にミニオンを配置した場合は,移動攻撃1点+剣術スキル2点という選択肢の他,1コストミニオンしかアンロックできない場合でもそれを反対レーンに置くことでそのミニオンは倒し辛くなります.仮に相手がアヤメの対面ではなく中央レーンにミニオンを配置したとしてもそのまま1点ダメージが確定するほか,木の葉天狗を中央レーンに配置できるという強みがあります).他のミニオンに比べれば1コスト1点が期待できる以上終盤でもキープするということが考えられますが,相手がミニオンを横に並べている場合などでは別のカードを引きにいくため交換するということも考えられます.
浄化の祈り
序盤におけるプルモーの毒銛打ちや新緑の精霊,ククリ,ヴァンパイアバットの除去,リトルドラコやアヤメと合わせたアリスの除去,相手ターンに裏返ったアリスやマミーガールの除去,オサキサマと合わせた後攻4ターン目でのミヤビの除去,死者蘇生でリバース状態で配置されたミニオンの除去など,1コストにしてはかなり万能に活躍することができるスキルです.以上の性能から,特に躍動マルドゥクとってかなりいやらしいカードと言えるでしょう.特に,上記の使い道の中でもオサキサマでブレイクしたミヤビや 死者蘇生で戻ってきたプルモーの突撃兵をこれで除去できるかは勝敗に直結するといっても過言ではありません.
一方,ゲーム終盤では1コストミニオンと比較しても完全に腐るカードであるため,今後環境が変われば交換するカードの筆頭候補でもあります.
2コストカード
木の葉天狗
先攻2ターン目にリトルドラコ+1コストミニオンという動きを1枚で行うことができるカードです.ダメージのクロックはリトルドラコ+ククリかヒミカの方が上ですが,その場合はミニオン過多になりがちで,また手札の消費も激しいため木の葉天狗1枚の方が良い状況も多く存在します.HPが2かつコストが2のミニオンなので,1コスト2/1ミニオンに比べれば覚醒ターンまではそう簡単にブレイクされない点も評価できます.
また,このカードを中央レーンに置くことで,3ターン目には最悪正面に置かれた相手ミニオンを無視して移動攻撃で2点をマスターに与えることができます.そのため,1ターン目にククリかヒミカを置く場合は中央レーン以外に置きましょう(現環境では白混じりの場合はヒーラーゴレムが出てくる場合を考え左レーン配置,赤混じりの場合は火精ホタル警戒で右レーン配置がよいと思います).さらに中央に木の葉天狗,その隣に1コストミニオンを置くことができればスリッピィレーン1枚ではこちらのミニオンを1体も処理できなくなります.
ただし,終盤に入ると2点ダメージとして計算できるシグレや剣術スキルに劣り,返しのターンでブレイクされないことに一縷の望みをかけるとしてもククリに劣るため,どうしても他に入れたいカードがあるのであれば1枚抜くのも一考の余地があります.なお,終盤の強襲要員としてミヤビを含むHP3のミニオンをブレイクできるという点で,パーシヴァルのための道をあけるカードとして,ヘヴィスイングと並びスタンバイにあると有用であることは頭に入れておいてください.
白刃一閃
先攻2ターン目の時点ではあらゆる相手のミニオンをブレイクすることができるスキルです.さらに2ターン目に使うことができれば4,6ターン目に戻ってくるため,それぞれ居合切りやパーシヴァルで中央レーンのミニオンを退かすと考えれば初回は相手ミニオン処理に使ったとしても1枚で4点ダメージが期待できます.
使い方としては,先攻1ターン目に出したククリやヒミカの前にいるミニオンをリトルドラコやアヤメ,木の葉天狗でブレイクできない場合,具体的にはシールドドールなどが対面にいる場合,または上記のミニオンが引けなかった場合はこれで相手ミニオンをブレイクします.
なお2ターン目で使えず,3ターン目以降に使うことになった場合,相手の色によってはハイデルガルドや戒めの呪言で1回限りのスキルとなってしまう恐れがあるため,白刃一閃ではなくより使い道があるヘヴィスイングを優先的に残す交換がよいと思われます.ただし,3ターン目に使用した場合は相手の4ターン目の時点でスタンバイに戻っているため,ケイト及びブルーレイクイエムでは除外されません.
かまいたちの末妹シグレ
殆どの状況において2コストで2点を出せるカードです.白刃一閃やヘヴィスイング,シグレのいずれも出せる状況であれば,衝撃で動かす必要があるナッツクラッカーや新緑の精霊が存在せず,かつ返しのターンで相手にブレイクされない限りはシグレを出すのが最良の選択肢となります.ただし,返しのターンでブレイクされるのであれば,白刃一閃には2ターン分,ヘヴィスイングには1ターン分スタンバイに戻ってくるのが遅くなるためかなりの裏目となることには注意してください.聖剣の加護で剣術スキルは加速できるのに対し,このデッキでは遅延や除外がないとしてもブレイクされた3ターン後に戻ってくることになるため,すぐにブレイクされることを前提とすれば最終的な累積ダメージでは白刃一閃やヘヴィスイングに劣ります.ただし,相手がミニオンを全レーンに展開しているのでなければ2コスト2点が出せるカードとして,終盤に引いたとしても役に立ちうるカードです.ただし,剣術スキルが中央レーンさえ空いていれば何枚でも撃てるのに対し,シグレはレーンが空いているところにしか使えず,アヤメとの兼ね合いもあり一気に大ダメージを与えられないことには注意してください.相手がよっぽどミニオンを処理できないデッキでなければ,使うのはせいぜい1ゲーム中に1枚でしょうか.
ヘヴィスイング
ファイアフィストと比べると,聖剣の加護で動かせる剣術スキルであること,ミツバやユリアナ,ヒーラーゴレム,ミヤビのようなHP3のミニオンを1枚でブレイクできるという点でこちらを採用しています.特に,バックダメージを3点も食らうという問題点はあるものの,スタンバイに1枚あればミヤビをブレイクしてパーシヴァルを着地できるという点は大変重宝します.
上記理由があまり有効でないのであればパーシヴァルが引けない確率を少しでも下げるためにもルーター効果持ちのファイアフィストを採用する方がよいでしょう.
マスターに通せた場合の衝撃はスタンバイゾーンにあるナッツクラッカーや眠れる森の美女,いつでも戻ってこれるオコン,バクヤ,新緑の精霊あたりを優先的な対象とします.また,ユズリハで戻ってくるギョクト,ミモザで戻ってくるプルモーの突撃兵をウェイト4に動かすことで対象外にすることができれば打点がそれぞれ3点,2点と大きく減らすことができます.マスターにダメージを通せないときに,白刃一閃とヘヴィスイングのどちらを使うかはいつスタンバイに戻ってくるかなどを考慮して決めましょう.
守り神『オサキサマ』
先攻であれば相手ミモザの6点やユズリハからのギョクトやシグレの速攻阻止,
あるいはユリアナ+スイッチアタックからの大型ミニオンの特攻,後攻であればパーシヴァルに繋げるための特攻要員として活躍するロードです.特に,相手が赤緑であればスイッチアタック,エルルーンを大幅に弱体化させることができます(シュカは強襲を付与しても強いため非常に有効とは言い難いです).反面,各種キノコやプルモーの突撃兵など,相手の3/2ミニオンと相討ちになってしまうようであれば非常に弱い動きとなります.最も理想的なのは,こちらのミニオンがまだ場に存在しており,かつ相手の場にはオサキサマで一方が取れるミニオン1体しかいないような盤面です.
オサキサマ自体は配置した段階において強襲相手のミニオンがいないときなどでは打点に絡むことはありませんが,その速攻無効化や3/3という数値は相手にとってはほぼ処理必須であり,シノと比べてもかなりパーシヴァルに繋げやすいロードと言えるでしょう.アンサモンや聖剣の加護,居合切りと同時に使うことを前提とし,パーシヴァルに繋げるため自殺しやすいと考えると,単体のプルモーの突撃兵やミヤビ処理に特化した武具精霊『アロンダイト』と比べても優れていると言えます.
相手の色によってはスマッシュブローやデスクラウドによるバックダメージ覚悟でオサキサマを倒さざるをえず,その場合は返しのパーシヴァル着地で一気に勝利に近づきます(なお,クドリャフカ+スマッシュブローのコンボでバックダメージなしでオサキサマを倒すことができることには注意してください).青黒にパーシヴァルで一気にゲームを決めることができない場合,リーサルターンまでの時間稼ぎをするために聖剣の加護などと合わせてゲームを長引かせることも有用です.
以上,強い点を述べてきましたが,黒緑,白青に対してはそこまで効果的ではありません.ツクヨミ着地からの即死を防げるという点は評価できますが,ツクヨミ+ナイトメアという時点でスタンバイのカードは動かされるため,返しのターンに6/6のナイトメアをブレイクしつつパーシヴァルを出すのは不可能です.さらに,ケイトの配置時効果-2/-2修正に加え,カスミや場に残っていたアリス等で1点出すことができればケイトの速攻が無効化できずに一方的に処理されることにも気を付けてください.白青であれば,ミサリサ,アラクネーがあれば完全に裏目となり,特にアラクネーの場合は6コストロードの着地が1ターン遅れてしまうため,少々ミニオンが残ろうともオサキサマは出さないというプレイングが考えられます.
総括として,多くのデッキに対してはかなり効果的となるロードですが,2枚目以降の価値はかなり落ちるため,基本的には交換して聖剣の加護やアンサモンなどの強力な処理アーツ,あるいはダメージに直結する剣術スキルやシグレを探しにいく方がよいと思われます.ただし,対面がアグロかつオサキサマが倒しにくい躍動マルドゥクなどのデッキであれば,パーシヴァル着地による勝利が確定するまで2枚目のオサキと聖剣の加護などでじっくりライフを詰めるということは考えられます.
3コストカード
居合切り
4コスト以下の全てのミニオンをブレイクしつつ,貫通2点ダメージを与えることができる非常に強力なスキルです.中央レーンが空きさえすれば,クドリャフカなどを除くほとんどのCC0ロードをブレイクすることもできます.特に,ATKが0のシノやイヴェールに対しては完全に振り得となります.従来はスマッシュブローのみであったミニオン処理と本体ダメージを同時に行えるスキルとして,今後環境が変わったとしてもずっと3積みされ続けるだろうスキルだと考えられます.
先攻3ターン目で使用した場合,特に相手の妨害が無ければパーシヴァル着地の6ターン目にスタンバイに戻ってくるため,リコッテやハモニアなどのHP5以上のミニオンがいなければパーシヴァルと合わせ8点ダメージを与えることができます.よく出てくる大型ミニオンとして,バックダメージが強烈ですがマサムネやナイトメアをブレイクすることができ,またオサキサマや木の葉天狗の強襲と合わせることでハモニアを倒すことができます.
デッキコンセプト的に相手が最大コスト通りのミニオンしか出せないのであれば,3ターン目,4ターン目に居合切りを使うことででほぼ勝ちとなります.従って,相手のデッキタイプによっては,アンサモンや聖剣の加護より優先的にキープすべきカードです.
唯一,ミニオンやロードをブレイクせずマスターに直接2点ダメージ与えるような動きは3コストスキルで2点ダメージウェイト3とかなり弱いといえます.そのような場合,もしスタンバイに戻ってくる3ターン後にはゲームが終わっていそうな場合だったり,かつ遅延や除外をされなさそうであれば返しのターンに出てくるミニオンやロード処理用としてスタンバイにアンロックしてターンを返すというのも一手です.
アンサモン
アネットの前にいるミニオン,具体的にはハモニア,ゾンビマスター,マサムネ,プルモーの突撃兵など他の採用カードでは処理が困難である厄介なミニオンを1枚で退かすことが出来るアーツです.白緑であれば救援要請と絡めた援軍の到着や将軍の大号令で即座に戻ってくる可能性がありますが,聖剣の加護のブレイクと比べればタイムライン4に送るため強力です.
このデッキはアネット+マサムネや,ゾンビマスターのような非常に苦手な組み合わせやメタカードが存在しますが,その戦況を唯一打開できるカードと言えます.ただし,前述のようなミニオンが出てこず,特にめぼしいミニオンがいないのであれば,剣術スキルが加速できる聖剣の加護やバックダメージはあれど貫通2点ダメージを見込める居合切りに劣ります.相手のデッキタイプを鑑みて,聖剣の加護とどちらをキープするのか考えましょう.パーシヴァル以外ではどうしようもないゾンビマスターや,聖剣の加護1枚では対処ができないハモニアがなければ必ずしもアンサモンを取っておく必要はありません.
躍動マルドゥクとの対戦において,プルモーの突撃兵やプルモーの毒銛撃ちのバックダメージで負けてしまう状況に追い込まれたとき,パーシヴァルのバウンス以外で唯一勝ちに繋げるカードであることも覚えておきましょう.
なお,ミヤビ,ナイトメアが入っている黒緑や,ハモニアが入っていない白青ドールアグロに対してはほとんど効果がないことには注意してください.
聖剣の加護
各種ロードや大型ミニオンの処理をしつつ剣術スキルのウェイトを早めることができる強力なアーツです.他に1点を出すことができればハモニアをブレイクすることもできます.ケイトやハイデルガルドのような処理必須のロードを確実にブレイクできるカードとして,どのゲームでも1枚は手札に欲しいところです.
基本的には剣術のウェイトを早める効果を使うことになるかと思いますが,対象となる剣術スキルがないとき,あるいはプルモーの突撃兵やミヤビ,エルルーンが出てくる前のリコッテ,ツクヨミが出てくる前のナイトメア,白緑のバクヤなどはバウンスした方がよい場合もあります.ライフに圧倒的差がついており,その差を維持するだけで勝てそうな場合などでは積極的にバウンスを利用していきましょう.
バウンスではなく剣術スキルの加速を選んだ場合,サモンマジックや援軍の到着,将軍の大号令,あるいはミモザやユズリハが採用されているデッキであればブレイクしたミニオンが即座に戦場に復帰復活してしまう点は注意してください.なお,エルルーンとツクヨミの効果はタイムラインのどこにあっても戻ってくるため,アンサモンと聖剣の加護のブレイクに差はありません.
なお,7コスト以上のミニオンやロードは対象に取れないため,例えばオリヴィエやツクヨミ相手に温存しても意味がはなく,大型ミニオンのケアにしか使えないことには注意してください.
6コストカード
先攻6ターン目までの間にパーシヴァルを1枚以上引ける確率は82.0%,後攻5ターン目では76.7%です.また7ターン目,6ターン目までに2枚目以降を引く確率はそれぞれ46.1%,38.5%ですので,2枚目が必要そうなときは多少のコスト余りを覚悟してでも一度手札に来たパーシヴァルは切らない方が賢明でしょう.
境界の仙龍『ユラノ』
基本的にはパーシヴァルが1枚も引けず負けるという展開を防ぐための1枚挿しカードです.パーシヴァルを1枚も引いていない状況においてユラノを引いた場合は,パーシヴァルが1枚は引けるまでキープします.パーシヴァルとユラノの両方が1枚ずつ揃った場合,早めのターンで他に欲しいカードがあるとき,例えば先攻4,5ターン目でコスト余りしそうなときなどはユラノを切ってしまっても問題ないと思われます.ただし,パーシヴァルが着地しても相手マスターに直接ダメージを与えられないような状況においてはユラノをキープし続けることも十分ありえます.例えば,パーシヴァル着地ターンに結界持ちミニオンをブレイクすることができそうにない場合,あるいはツクヨミ+ナイトメアが確定しそうな場合などです.パーシヴァルと違い,盤面の処理には一切貢献しないため,出すとすればそのまま勝利に繋がるときのみにアンロックしたいところですが,少々ライフが残っても返しのターンで負けることはあり得ず,かつ相手ライフをぎりぎりまで削ることができるような場合ではユラノを使ってしまって構わないと思われます.
パーシヴァルと比べたときの利点として,ナイトメアやミヤビ,マサムネなどに対しては跳躍で無視して相手マスターに直接ダメージを叩き込むことができます.もしスタンバイに剣術スキルがあれば,バックダメージやミニオンの除去なしにそのまま点数を叩き込めるのも良い点です.また,デッキに他の回答が存在しないヴィーラ,エルルーンを一方で倒せることも重要です(ただし,相手マスターに攻撃せずロード処理をしている時点でかなり分が悪いことには注意してください).
もちろん,ハモニアで止まってしまうことには注意してください.ただし,パーシヴァルと違いこちらがブレイクすることはないため,スタンバイのリトルドラコなどと合わせて苦し紛れですが相討ちになってしまうパーシヴァルに比べてましな状態でゲームを伸ばすことができます.
聖杯の守護騎士『パーシヴァル』
ユラノのような単なるフィニッシャーという役割に留まらず,盤面処理も兼ねることができるという超性能により,後攻での勝率の低さに悩んでいた赤白剣術アグロを環境トップクラスのデッキに押し上げたロードです.このロードで即座に勝利,あるいは返しのターンで処理必須の状況を作り上げるために,残りの10数点のライフをいかに削るかが赤白剣術アグロのプレイングの肝となります.
一方,パーシヴァルを着地させたターンにおいて相手マスターに6点を与えることができなければ,デッキコンセプト的にもダメージを出すことができずほぼ負けとなります.そうならないようにパーシヴァルではバウンスできない領域移動無効や結界持ち,あるいはコスト5以上のミニオンへのケアはスタンバイに戻ってくるカードも加味して常に考えましょう.返しのターンでの確実な敗北が予想されるなどがない限り,相手ロードが何であろうと無視してマスターに6点を与えるのが基本的なプレイとなります.
パーシヴァルのバウンス対象を考える際,パーシヴァルの速攻を無効化するカード以外のバウンスは,基本的に相手の手数,選択肢を増やすことに直結することに注意します.極端な例として,相手の手札が空で何もプレイできないような状況において,タイムラインにあるカードを戻すということは何もできないという状況からプレイできるカードを与えたという点において確実な損となります.もちろん,そのような実際にはあり得ない状況でなくとも,手札だけではコスト余りや弱い組み合わせでの動きしかできなかったところをよりよい動きができるようにアシストしてしまうということは大いに考えられます.従って,バウンス対象を考えるときは,そのバウンスにより相手が与えることのできるダメージが減るかどうかということを基準にして考えます.例えば,タイムライン2にオコンが1体でもいる場合,相手が戒めの呪言を持っていれば1コストでカードを除外した上でさらに2点食らうということになりますが,オコンをバウンスすれば1コストでカードを除外するか,2コストで2点ダメージを与えるか,あるいは3コストで両方を行うかという選択に相手を追い込むことができます.これにより,相手のプレイの幅はかなり広がりますが,最もコスト効率がよい動きは潰すことになります.一方で,即座に場に戻ってくる可能性がある白緑や白黒など以外では,バウンスではなくパーシヴァル着地の前の強襲などでブレイクした方がよいということも抑えておきましょう.例えば,ルサルカの伝令とサクラは相手に有効札がない場合,それを引いてくる可能性を高めてしまいますし,ヴァンガードスピカはテキスト効果でバクヤやサーリャ配置からの将軍の大号令などで大ダメージを食らってしまうかもしれません.そのため,6コストが使えるターンでは手拍子でパーシヴァルをアンロックするのではなく,まずスタンバイにあるカードで盤面処理をするべきかどうかを考えます.
バウンス対象として,具体的な対象を考えます.まず,パーシヴァルを無効化するオサキサマとクドリャフカ,中央レーンのミニオンは必ず対象とします.また,相手フィールドにあるリバース状態のミニオンはコスト0扱いであるため全て対象とします.タイムラインにあるリバース状態のカードは選択肢の増加に繋がるため無視して構いません.
次に,対面が黒青・黒赤の場合はミモザ及びユズリハの能力の対象となるカードはフィールドも含め可能な限り全て戻します.ミモザであれば全てのミニオン(プルモーの突撃兵とプルモーの毒銛撃ちを優先させます),ユズリハであればタイプ妖怪,精霊,鬼族いずれかのミニオン(具体的にはシグレ,木の葉天狗,ギョクト,キッカ,ヒミカ,ベニテングダケ,闇精シェイドなど)が該当します.
対面が白緑の場合,イスカンダル軸であれば返しのターンでの即死を防ぐ場合に限り援軍の到着やスマッシュブロー,救援要請を戻すということが考えられます.もちろん,どれも単純に使ったとしても強力なスキルであり,イスカンダルが出せない場合でも強力な盤面を作られる可能性がありますので,ダメージ計算をして致死ダメージになりそうにないのであれば触らずに残した方がよいこともあります.
対面が白黒の場合,サモンマジックの対象となるミニオンを全て戻せるのであれば戻してしまっても構いません.全てバウンスできない場合も,比較的無害なミニオンのみを残すことができればいい感じです.
対面がそれ以外の場合,まだ戻すコストに余裕があればタイムラインから戻ってきそうなバクヤ,オコン,新緑の精霊を戻します.ただし,オコンは最悪2コスト2点火力になってしまうため,たとえば祝祭の祝詞を使われる可能性がかなり低く,かつタイムライン3にいるのであればあえて戻さなくてもよい場合があります.
その他CC0のロードは概ねバウンスさせるのが正解です.たとえばケイトは配置したときの効果が強烈ですが,場に残したときには実質0コストでパーシヴァルと相討ちできるため,後続のロードが手札にあった場合は非常に苦しい展開となります.ハイデルガルドやアネットについても同様です.ただし,場に残っても大した動きができず,より強いロードを出すために相手自ら除去することが考えられるロード(例えば,タイムラインにめぼしいカードがない場合のシノ)はその分他のカードを戻した方がよい,ということがあり得ます.
最後に,左右レーンのミニオンは確定ダメージ源になるためなるべく戻します.ただし,ルサルカの伝令やサクラは相手のドローに繋がるため戻さない方がよいかもしれませんし,スピカは折角戻したバクヤを再配置されてしまう可能性があるため,確定1点ダメージを許容してでも場に残した方がよい状況の方が多々あります.さらに,カスミであればレーン移動時に1点が与えられたとしても,万物流転が無い限り正面に弱いミニオンが残るだけなのでそのままの方がよい場合が多いでしょう.
上記に当てはまらない,タイムラインにあるリバース状態のカードやミニオン,スキルは戻すだけ相手の選択肢を増やしてしまうため全て無視します.なぜなら,タイムライン1にあるカードであっても上記カードに当てはまらない残りはエーテル系やキノコ系を新たにアンロックしないかぎりスタンバイに戻ってくるのは2ターン後であり,そこまでゲームが長引けばパーシヴァル連打をしない限りはまず負けているため,考慮に値しないというのが理由です.極端な例では,ヒミコ軸のデッキに対しては1枚戻すたびに火力が1点上がりますし,赤黒や赤白の1枚で数点出せるカードは最大打点を与えることに貢献してしまう恐れがあります.
なお,たとえ手札に無かったとしても,パーシヴァルを最速で出せるという圧を出すために5コストの時点では絶対に強襲を振らずコアを貯めます.これにより,パーシヴァルを止めるためだけにより良い選択肢を捨ててでも結界持ちのミニオンをアンロックするなど,相手が弱い動きをしてくれる可能性があります.ただし,6コスト溜まったあとはどんどん強襲を振って中央レーンを空けたり,パーシヴァルでは戻したくないルサルカの伝令や樹精サクラ,ヴァンガード・スピカを倒し,返しのターンでのダメージを少しでも減らしていきます.一度6コストまで貯めることができれば,返しのターンでパーシヴァルがブレイクされたとしても2枚目のパーシヴァルを出せることができるからです.パーシヴァルが生き残った場合は5コストしか使えないということになりますが,このデッキであれば5コストで中央レーンのミニオンを排除してパーシヴァルの道を空けることはさほど難しいことではありません.しかし,2枚目のパーシヴァルが手札にある状況で,パーシヴァル連打の方が確実に強いのであれば多少相手の場にミニオンが残ろうとも強襲を振らないということは考えられます.例えば,パーシヴァルが突っ込む以外に手札にハモニアを取る手段がないときなどが考えられます.また,6コスト時点ではパーシヴァルを出さず,7コスト目においてパーシヴァル+アヤメによる7点,パーシヴァル+1コストミニオン+強襲などで中央レーンを空けてマスターに6点といった動きも考えられます.これらの動きは6ターン目の時点でオサキサマが生き残っていることが条件となりますが,相手のライフやこちらのタイムラインなどを考慮して決めましょう.なお,HPが4とかなり低く,返しのターンではほぼ確実に処理されることには注意してください.もし生き残ってターンが返ってきた場合はまず勝ちとなります.
最後にキープについてですが,デッキの性質上後攻で勝つには概ねパーシヴァルが2枚必要となるため,オサキサマなどを切ってでもキープします.また,先攻の場合でも覚醒ターンの時点で10点程度のダメージを与えることができていない場合は2枚必要になる可能性が高いため,相手のミニオン処理状況に応じて2枚目をキープするかを決めます.例えば,相手が事故ってしまいこちらのミニオンで一方的にダメージを与えることができている場合,パーシヴァルは1枚で十分です.さらに一方的な展開になっている場合は,聖剣の加護やアンサモン,居合切りに加えた剣術スキルで倒しきれることもあるため,パーシヴァルを切ることも考えられます.その他,次のターンでコアが7個になる状況における,ナイトメアがタイムラインにある黒緑や,タイムラインに大型ミニオンとサモンマジックがある黒白のようなパーシヴァルが役に立たないことが予想される状況においては,パーシヴァルを切ってでもシグレなどのダメージ源を探しにいくことも考えられます.臨機応変に交換していきましょう.3枚目が必要になるときはそもそもコア負けなどによる敗北が非常に近いといえるため,序盤に3枚目が来たときはすぐに切ってしまって問題ないと考えられます.
各色への対策
勝率
参考までに,色々とデッキを変えた第三弾通しての勝率と,本稿で述べた最終系以降の勝率を紹介します.先攻での負けの理由はデッキ相性が非常に悪い黒緑ツクヨミ軸を除けば,1ターン目にミニオンが来ないか,パーシヴァルが引けない事故がほとんどです.数字で見てもわかるように,先攻の場合は4コストロードが強い白黒や黒緑を除き,どの色に対しても圧倒的に有利となります.また,後攻の場合でもかなり前のめりなアグロ,具体的には赤白や黒赤,アネットやバクヤによるダメージがかなり痛い白緑ミッド以外に対してはおおむね有利に勝負することができます.しかし,スロウとフリーズ,ホーリーウェイブが大量に積まれた白黒やコントロールよりのツクヨミ軸黒緑対面では後攻はかなり不利です.特に,オルトロスフォーマットにおいて相手が黒緑を使ってきそうな場合はもう片方のデッキを使うことも考えてください.


以下,個別の色に対しての交換の方針や,特徴に応じたプレイ方針などを説明します.TCGでは相手のやりたいことをやらせないことが非常に重要になるため,とにかく色々なデッキと対戦をして相手が何をやりたいのかを押さえるのが重要になるかと思います.
対黒赤
概ねユズリハあるいはユラノの二択によるアグロデッキとなります.
先攻を握った場合でも最速でユズリハが着地してしまうと2~3点回復され,先攻6ターン目はほぼ不可能です.細かいダメージを刻むことが一番得意である黒赤にとって後攻7ターンでこちらのライフを削り切ることはそこまで難しくないため,先攻7ターン目で決着をつけることを基本的な目標とします.
こちらが後攻であった場合でも,こちらのミニオンを無視して全力でマスターにダメージを与えてくるようなプレイングをされた場合,ユズリハでパーシヴァルの即死圏内から逃れつつこちらのライフを詰められるため,赤白対面ミラーの後攻よりも苦しい,現時点では最もきついマッチアップになると言えます.
対黒赤で最大のポイントとなるのは,速攻持ちミニオンによる相討ちを除けば処理することのできないククリを最低1枚,できれば2枚出すことができるか否かです.またジャック・オ・ランタン,カスミ,ヒミカ,シグレなど,1点バーンで倒せるミニオンがかなりいるため,リトルドラコや木の葉天狗が活躍する場面は多いかと思います.さらに,リトルゴレムやギョクトをブレイクするためにアヤメが必要となることも多いです.なお,大会上位に来るデッキのほぼ全てがアグロ構築であるため,ミヤビが採用されている確率はかなり低く浄化の祈りの価値は相対的には高くありません.ただし,マミーガールが採用されていることは多いため,リトルドラコ+浄化の祈りなどのケアは考えてもいいと思います.
ファイアデーモンやキッカの採用の有無,オリヴィエ入りやロングゲーム時のリーサルとなるアコニー,スリッピィレーンが無ければ威圧により躍動マルドゥクメタとなるアレグリオ,オサキサマを倒せるナタなど,人によって細部がかなり異なる構築となるため総じて見極めが難しい色と言えます.
なお,シグレ,ギョクト,キッカ,ファイアデーモンを弱体化させるオサキサマですが,五行相剋やルルシュ,ナタで倒すことができるため過信はしないようにしましょう.しかし,ルルシュやナタはこちらのパーシヴァルを一方的に倒してしまうため,相討ちから次のロードに繋げることができません.さらに,ルルシュやナタが着地するということは,その分ユズリハが出てこなくなり,またオサキサマを倒すという前提の以上そのターンにこちらにダメージを与えることはできないため,総合的にはかなり有利な状況となっていると言えるでしょう.そのような展開を狙ってオサキサマを積極的に出すのもありです.また,デッキによっては五行以外にオサキサマを倒す手段が存在せず,スタンバイのミニオンやタイムラインからユズリハの効果で戻せるミニオンがほとんどいないのであれば,あえてパーシヴァルを出さず,オサキサマを維持してライフを詰めにいくということも考えられます.
最も警戒すべきはこちらのリーサルラインから逃れることのできるユズリハですが,パーシヴァルを先に出すことができればユズリハで戻すミニオンをバウンスすることでかなり楽になります.ユズリハでタイムラインから出せ,採用率が高いミニオンはギョクト,シグレ,木の葉天狗,シェイド,烏天狗キッカであり,タイムラインのジャック・オ・ランタンとカスミは無視して構いません.ユズリハを警戒する場合,お手軽4点,あるいは3点が出るギョクト,シグレからバウンスすることが望ましいと言えます.相手のミニオン展開が鈍い場合,タイムライン1~3にありかつユズリハの効果対象となるミニオンを全て戻すことができ,かつスタンバイに出せるミニオンがいないのであればユズリハはバニラ同然です.また,後攻でパーシヴァルが手札にない場合や先攻の場合はタイムライン3にあるギョクトをヘヴィスイングでタイムライン4に送ることでユズリハの効果では出てこなくなるため,そのようなケアも考慮に入れておきましょう.
対黒白
第三弾環境では黒白をほとんど見かけず試行回数が足りていませんが,どのようなデッキでもハイデルガルドは必ず3枚入っており,その上でオリヴィエ軸とアナスタシア軸が存在します.5コスト以上の大型ミニオンや4コストスキルの選択,スチームライダーや死者の蘇生+躍動する死者,ハイデルガルド+フリーズ+(スロウ, ココットのレンジャー,ホーリーウェイブ)などのギミックを入れるか,再生持ちミニオンや威圧持ちミニオンは採用するかなど,人によってかなり構築が異なる色です.スロウとフリーズ,ホーリーウェイブが大量に積まれた型でさえなければ概ね有利に戦うことができます.しかし,それらの加えて サキュバスとサモンマジックのギミックまで入っているデッキは5~6点の回復はざらであるため,タイムライン遅延も追い風となって オリヴィエ着地までの時間を稼がれ負けるという展開は非常に多いです.居合切りでは倒せず,パーシヴァルでバウンス出来ず,さらにはサモンマジックで戻ってくるたびに2点ドレインをするサキュバスは場合によってはハモニア以上の脅威となるでしょう.
ハイデルガルドやフリーズ,スロウにより剣術スキルはほぼ1回しか使えなくなってしまうため,覚醒ターンまではなるべくミニオンを横に並べてクロック効率を高めることを意識します.ハイデルガルド,ヴァンパイアタッチ,サキュバスによりかなりの回復が見込まれる反面,序盤において大ダメージを与えることが苦手な色ですので,いくらバックダメ―ジを食らおうともダメージ効率を最大に保つのが基本戦略となります.
スロウとフリーズ,さらにはホーリーウェイブが大量に積まれたハイデルオリヴィエには先攻・後攻ともに不利ですが,他のデッキであればキーカードをしっかり引き込めれば概ね有利に展開できます.
他の色同様,処理されにくいククリを出せるかがポイントとなります.ただし,カスミが採用されていないこともあるため,覚醒ターンまでのホーリーウェイブを警戒するならばヒミカを出していきます.
なお,基本的にはミッドレンジ~コントロール寄りのデッキであり,1コストミニオンの採用数は他の色に比べそこまで多くない傾向がありますが,採用されている1コストミニオンが最も読めない色です.具体的にはリトルゴレム,ククリ,ココットのレンジャー,カスミ,バンパイアバット,リトルスカルデビルなどが考えられ,3種8枚程度が基本です.リトルゴレムは概ね採用されていますが,他のミニオンは人に大きく依存します.例えば,ハイデルガルドとのシナジー重視ならココットのレンジャーが入ってますが,ブレイクされにくさを考慮してククリが入っていることもあります.ミニオン処理のためカスミが入っていることもありますし,昨今の流行りに準じて耐久に有用なHP2であるバンパイアバットが入っていることも考えられます.さらに,一番可能性は低いと思いますが,相手の色次第によっては刺さるリトルスカルデビルが入っている場合もあります.総じて,バーンでブレイクできるミニオンは少ないためリトルドラコの価値はかなり落ちます.一方で,リトルゴレムやククリがブレイクできないことは致命傷に直結するため,他のミニオンには効かないとしてもアヤメはキープした方がよいでしょう.浄化の祈りは役に立たないことの方が多いのですが,再生ミニオンの採用率は高めなため一概に不要とは言い難いです.もしキープするなら,1コストミニオンに対しては使わない方がよいでしょう.3~4ターン目において,たまに出てくる蒸気装甲兵を確実に処理するため,居合切りかヘヴィスイングは1枚は持っておきたいところです.また,ホーリーウェイブでスタンバイの剣術スキルと場のミニオンが一気に処理されないよう,ククリでなくヒミカのアンロックや,あえてスタンバイからミニオンを場に出さないなどのケアも考えておくとよいでしょう.覚醒ターン,特に後攻においては手札にある限り必ずハイデルガルドが出てきますので,返しのターンで確実に処理できるよう聖剣の加護は必ず1枚は用意しておきたいところです.もし返しのターンに処理できない場合は確実に負けます.さらに,ミヤビ,ハモニア,サキュバス,ナイトメアなどパーシヴァルで戻せないミニオンのいずれかが入っている確率はかなり高いため,2枚目以降もなるべくキープしたいところです.
また,オリヴィエ軸かアナスタシア軸かはスキルカードや再生ミニオンの枚数によって見極めます.ただし,マナスマイトやバンパイアタッチが入っていればオリヴィエ軸の可能性が高まるくらいで,正確な見極めはかなり難しいと言えます.魔術機械の研究やサモンマジックはどちらの軸だろうと入っている可能性が高いです.ただし,ショックボルトが入っていればおそらくオリヴィエ軸でしょう.
なお,オリヴィエの効果はタイムライン,スタンバイにある魔術師か魔女スキル全てが対象になりますので,ヘヴィスイングによる遅延は意味がありません.ただし,スタンバイにあるスキルを2回使われることを防ぐためにタイムライン1に動かすことは比較的効果的です.
相手がオリヴィエ軸の場合,手札からさらにアンロックされるよりはまだましとなるため,マナスマイトやサモンマジックのような強力なスキルであろうとパーシヴァルでバウンスすることが概ね正解となります.ただし,アナスタシア軸ではバウンスするだけ基本的に相手の得となることには注意してください.
オリヴィエ軸の場合,オリヴィエが着地した時点でライフが削りきられる可能性は大いにありますが,たとえ即座に敗北しなかったとしてもサモンマジックからの大型ミニオンの着地,バンパイアタッチからのライフ回復など,厄介な動きをされる確率は非常に高いと言えます.オリヴィエが着地しても巻き返しは困難な程度にダメージを与えきれるかが勝負です.オリヴィエが着地しそうな場合,サモンマジックからナイトメアやバンパイアなどサモンマジックが出てきてパーシヴァルがマスターにアタックできなくなるため,2枚目のロードとしてはユラノを探しにいきます.
こちらが後攻の場合,4ターン目には最優先でオサキサマを出しましょう.これによりハイデルガルドを出すことが実質的にできなくなり,返しのターンでの動きが非常に弱くなります.さらに,オサキサマを倒すにはマナスマイト素出しやバンパイアタッチ+αのような動きしかないため,概ねパーシヴァルを確実に出すことが可能です.逆に言えば,4ターン目にオサキサマを出せないようであればまず負けとなります.5ターン目,6ターン目ではパーシヴァル連打などで一気に捲ることを目指します.
対黒緑
このデッキが最も苦手とする色です.大別してツクヨミ軸,ヒミコ軸がありますが,どちらでもケイト,戒めの呪言,ミヤビとこのデッキが苦手とするカード群は必ず入っています.これらのうち,任意の組合せで合計3枚以上を使われた場合,赤白剣術アグロではまず負けるという仮説があります.
先攻を取り,かつ後攻4ターン目にケイトが着地しなければ勝ちの目があります.後攻になった場合はミヤビを迅速に処理できなければまず負けます.なお,後攻4ターン目までに3積みしたケイトが1枚も引けない確率は50.2%です.サクラやナユタ,万物流転で1枚ドローする度に45.4%,41.0%,36.9%,33.1%と下がっていきますが,後攻で覚醒ターンまでに万物流転を撃つタイミングはほぼ無いと考えるとサクラを大量に引かない限りは高々2ドロー程度ですので,45.4もしくは41.0%でかなり有利に戦えるということを考えると及第点かと思います.
後攻になってしまった場合,相手が先攻4ターン目にミヤビをアンロックできない確率は上記のものと同じです.場合によっては5ターン目にアンロックしてもいいため, こちらが後攻の場合, 3ゲームやったら2ゲームはミヤビが出てくると考えてよいでしょう.
このデッキにおけるミヤビの処理は1) 聖なる剣の加護のモードバウンスか,2) オサキサマなどでブレイクしてからの浄化の祈りか,3) 3点与えてブレイクしてからのパーシヴァル着地に限られます.1) の場合,単にミヤビを出しなおせばいいため,次のターンにユラノを出し,さらに返しのターンでユラノがブレイクされないなどの非常に細い線を狙わなくてはなりません.3)をするにはスタンバイに木の葉天狗あるいはヘヴィスイング,もしくはリトルドラコ+2/1ミニオンがある必要があります.ただし,ミヤビ着地と同時に戒めの呪言で除去されることを考えるとこちらもそこまで期待できません.木の葉天狗かヘヴィスイングが合計2枚スタンバイにあれば概ねブレイクできるとは思いますが,そううまくスタンバイが揃うことはまずないでしょう.従って,実質的に2) のオサキサマ+浄化の祈りの2枚コンボを狙っていく必要があります.この場合でも2枚目のミヤビが出てくればほぼ詰みです.
パーシヴァルが最速で出せずゲームが長引いた場合,ツクヨミ軸であればツクヨミが着地した時点でほぼ詰みですし,ヒミコ軸であればその間に万物流転や祝祭の祝詞,ナユタやヒミコでライフを回復された上,テキスト効果による即死を防ぐためにヒミコを処理し続けなければならず,まず負けとなります.従って,最も勝算が高いのはこちらが先攻を取り,相手が最速ケイトアンロックができないという展開です.40%に賭けましょう.
先攻では1ターン目でククリを出し相手が2ターン目にセシルを出さないとなおよいです.前述のように,後攻になった場合で相手の4ターン目に出てきたミヤビを処理するには,1ターン目に相手が出した新緑の精霊やサクラ,カスミに対して浄化の祈りを撃つことができれば上々のスタートといます.仮にリトルドラコと浄化の祈りが手札にあった場合でも浄化の祈りを優先しましょう.これは,リトルドラコの場合返しのセシルが完全に裏目になる他,後攻1ターン目に浄化の祈りを使っておけば,4ターン目の時点でこちらのスタンバイには浄化の祈りが存在するため,オサキサマ+浄化の祈りを警戒して相手が4ターン目にミヤビをかなり出しづらくなるからです.
なお,相手が後攻の場合,ケイトやナイトメアよりも優先してミヤビを出すとは思えませんので,よっぽど手札に恵まれていない限りはミヤビが着地するタイミングはありません.その点は比較的安心することができると思います.
ツクヨミ軸の場合,ナイトメアが絡まなければツクヨミが着地しても即座に詰みということはありませんので,場合によってはナイトメアに対し聖剣の加護のバウンスを利用することも考えられます.ただし,ナイトメアが着地したり移動攻撃するたびにこちらの打点となるカードは動かされるため,スタンバイまで戻ってきたとしてもそのカードが必ずしも使えるわけではないということには注意してください.幸い,ツクヨミ着地まではこちらに隙があるときのオコンや新緑の精霊,カスミでの小さいダメージしか出ないため,再利用はどうせできないであろう居合切りを連打して貫通ダメージを取りにいきます.序盤の動きとして,木の葉天狗は樹海狩人のフィオーネで倒されますので,横にミニオンを並べる動きの方が総ダメージは増えます.また,ヘヴィスイングは樹海狩人のフィオーネ,ヤタガラスをブレイクできるという利点がありますが,積んであるスキル・アーツが万物流転と戒めの呪言くらいな以上,衝撃によるオコン下げは必ずしも効果的ではありません(カスミでミニオン1体処理,万物流転からの1点回復でオコンが走りもう1体ミニオンを処理,などの強い動きはあり得ます).ただし,万物流転を動かすことで,ツクヨミ着地ターンでの打点が3点以上落ちることは意識しておきます.白刃一閃は先攻2ターン目に使用しない限り,もう1度使うことはできないと思ってください.先攻3ターン目以降では中央レーンが空いているときに使える2コスト2点の使い切りスキルに成り下がるため,他の有効カードを引きにいくために交換してしまってもよいと思います.なお,オサキサマは樹海狩人のフィオーネやヤタガラスなど場に残りがちで邪魔なミニオンを強襲で処理することができ,ケイト+1点を除けば簡単には処理されず,そのままクロックになるため効果的な場面があります.場のミニオンを一掃していれば+1点はカスミ以外ありえませんので,これまでに何枚使われたかなどを参考材料にしましょう.ツクヨミ,ケイト,万物流転などのキーパーツは残すように手札を整える以上,2枚目以降のカスミは手札にない可能性は大いにあり得ます(赤白相手にケイトと共に出すのを狙うとすれば戒めの呪言です).うまいこと中央レーンを空けて,オサキサマとケイトで相撃ちになった後でパーシヴァルが着地できれば最高の展開となります.残念ながらツクヨミが着地してしまった場合,特にナイトメアがお供として中央レーンに配置された場合は,スタンバイにあるシグレや剣術スキル,あるいは聖剣の加護の対象となるタイムライン1の剣術スキルは動かされているはずですので,パーシヴァルを手札に握っていた場合でもダメージを1点も与えることができません.このようなときはパーシヴァル以外の手札のカードで相手のライフを削りきらねばなりません.具体的には,聖剣の加護でナイトメアをどかした上での剣術スキルや,脇からのアヤメやシグレが考えられます.もしもツクヨミが着地する前に相手のライフを削りきれないようであれば,2枚目以降のパーシヴァルを交換してでも上記のようなカードを探しにいくのも手です.
ヒミコ軸はツクヨミ軸と比べ祝祭の祝詞やナユタの採用やヒミコによる3点回復がありますのでロングゲームになりがちです.また,パーシヴァルで1枚1点のカードをバウンスしてもヒミコのテキスト効果による最大打点は変わりませんので,ワンパンチで10点強が出ることがあります.すでにヒミコが着地している場合,相手の手札の枚数を確認して慎重に打点を計算しましょう.場にあるすべてのミニオンをバウンスさせることで効果の対象となるミニオンが不在となることは可能性としてありますが,大量にドローをしている都合上,タイムライン3にあっても祝祭の祝詞でオコンが出てきたり,そもそも手札にオコンを抱えていることは多く,大ダメージはまず避けられません.
祝祭の祝詞で手札を1枚消費してATK2のオコンが出てくれば差し引き手札の枚数+1点,手札からオコンを出した場合は手札を1枚消費するため手札の枚数+1点となり総ダメージ量は変わりませんが,前者がヒミカのテキスト起動コストと合わせて合計3コストに加え1点回復,後者が合計4コストで回復なしとなるので,オコンが祝祭の祝詞で戻ってきそうなウェイト3,適当なカードの万物流転で戻ってくるウェイト2にある場合はバウンスを選択した方がよいでしょう.特に,ウェイト2にオコンがあればスタンバイから適当なミニオンを出し,それに対し万物流転を撃つことで手札の枚数を変えずにオコンを出すことができるため,3コストで手札の枚数+2点に加え1点回復することができます.またスタンバイに何もミニオンが存在しない場合でも,手札にサクラと万物流転があれば4コストでやはり手札の枚数+2点に加え1点回復が可能です.ただし,オコンをバウンスした場合は返しのターンでパーシヴァルがほぼ確実にブレイクされることには注意してください.オコンが絡まない場合,パーシヴァルをブレイクする手段はケイトの相討ちや蝕あたりに限られます.
総じて,ツクヨミ,ヒミコどちらの軸に対してもアンサモンはまず役に立たないため,手札に来た場合は即座に交換して構いません.
その他考えるべきこととして,クラミツハが1~2枚採用されていることがあります.もしクラミツハが着地した場合はタイムラインのカードは全て除外されますが,その分他のロードが出てこなくなりがちですので,返しのターンでパーシヴァルを出すことができれば総じて有利となるはずです.
前述の通り,このデッキは回復手段が豊富であるため,聖剣の加護でミヤビをバウンスしたとしても,祝祭の祝詞やナユタ,万物流転が回ってくることを折り込んでミヤビを出しなおすということが考えられます.後攻の場合5ターン目に最速でパーシヴァルをアンロックしマスターに6点を与えることができなければほぼ負けですが,つまり相手4ターン目あるいは5ターン目に出てくるミヤビを処理する必要があるということです.後攻4ターン目であればオサキサマ+浄化の祈りが最も望ましいですが,後攻5ターン目であればとにかくミヤビをブレイクすればパーシヴァルでバウンスできるため,ヘヴィスイングや木の葉天狗強襲でも構いません.
なお,極稀にアメノサギリ軸のデッキが存在します.この場合,居合切り以外でアメノサギリを処理することができず,さらに木の葉天狗以外の全ミニオンは着地とともにブレイクされるため,強襲による相手ミニオンの処理が困難になります.ただし,そのような場合でもパーシヴァル単体で5点は出すことができ,中央レーンが空いている限り剣術スキルは弱体化せずマスターに打点を叩き込むことができるため,概ね押し切ることができるように思えます.
対黒青
その完成度の高さから使用率もかなり高く,第3弾環境トップメタでもある黒青(躍動マルドゥク)は公式大会において対戦することを避けることはまずできません.威圧だらけのデッキやひたすら持久する白緑など,メタとなるデッキはありますが,概ねそれらは他のデッキには弱いため公式戦の上位同士となるとやはり躍動マルドゥクと当たることになるかと思います.
このマッチアップは原則として,相手はミモザ,こちらはパーシヴァルを先に出して,先に6点を与えた方が勝ちます.それを防ぐため,相手はミヤビ,リトルゴレムでパーシヴァルを,こちらはオサキサマで相手のミモザをそれぞれ機能不全にすることが求められ,さらにそれらの妨害をいかにケアするかというのが最大の肝になります.たとえば,オサキサマをプルモーの突撃兵でブレイクした上でミモザを着地させるとそれだけで10点のダメージを与えることができますが,そのために死者の蘇生でプルモーの突撃兵を裏返しで置いておくというプレイングはよく行われます.このような動きには,浄化の祈り1枚で対応することができます.あるいは,ミヤビを中央レーンに配置することでパーシヴァルの着地を阻止することができますが,これは木の葉天狗やヘヴィスイング,居合切りなどを1枚アンロックしておくことでケア可能です.必要な手数からすれば赤白の方が有利だと考えていますが,これらのことを考えず惰性でプレーしているとお互いにあっさり負けます.
なお,他のデッキであればクドリャフカやオサキサマといったメタロード1種に頼らざるをえないところ,赤白であれば浄化の祈りや聖剣の加護モードバウンスでのケアも行うことが可能です.一方で,躍動マルドゥクは後攻になった場合でもプルモーの毒銛撃ち,やバンパイアバットによりライフレースをすることが可能なデッキです.さらに,ミモザによる6~8点に頼らずとも,死者の蘇生+躍動する死者やマルドゥク+躍動する死者+ATK2ミニオンなどのコンボなどで相手ライフを削ることが可能です.ただし,特に終盤になるにつれ赤白に輪をかけて最大打点が読みやすい色でもあるため,こちらはぎりぎり1点残ったり,相手は丁度0点になるというラインを狙っていきます.こちらがロードを先出ししてライフレースで一方的に有利になれば,パーシヴァルとユラノのどちらかでは確実にダメージを与えることができるため粘られて負けるということは(適切なカードを引ける限り)ありえません.
カスミ,スリッピィレーン,アリスによりミニオン処理も比較的できるため,ククリや浄化の祈りを上手に使っていきます.場合によっては対象がいなくても木の葉天狗を先出しするといったプレイングも考えられます.一方で,他の色と違い剣術スキルで相手ミニオンを処理することは極力控えます.圧倒的にライフレースに差がつくなどの限られた状況以外では,たとえ居合切りであろうとも使わないということが考えられます.
リトルドラコ,木の葉天狗,アヤメ,浄化の祈りを総動員してバックダメージを最小限に抑えつつ障害となる相手ミニオンを退かしていきます.特に,プルモーの突撃兵のバックダメージ2点はかなり痛いため,正面にリトルドラコを配置してから横からアヤメで相討ちを取るなど,穏便な処理を目指します(中央レーンにプルモーの突撃兵が生き残った場合,マルドゥク着地からの強襲によりお手軽5点,さらに再生持ち5/2ミニオンが場に残るという最悪の展開となります.もちろんマルドゥク+死者の蘇生+躍動など同じ動きができる組み合わせはありますが,それらが揃う確率を考えれば1点相手へのダメージが減ったとしても処理を優先すべきです).幸い,こちらの剣術スキルを阻害する手段はブルーレクイエムしかありませんので,相手の覚醒ターンに丁度スタンバイに戻るように剣術スキルを使うことを意識します.具体的には,先攻・後攻どちらでも2ターン目のヘヴィスイング,3ターン目の白刃一閃です.死者の蘇生と躍動は厄介なコンボですので,ヘヴィスイングの衝撃を使うとしたらその2枚が並ばないように注意します.また,死者の蘇生はタイムラインのどこにあってもミニオンをリバース状態で戻すことができるため,その対象となるミニオンを衝撃で動かすことはあまり意味がありません.一方,ミモザの能力の対象となるのはタイムライン3までですので,タイムライン3にプルモーの突撃兵がいるのであればそれを対象とすることは考えられます.
先攻での勝ちパターンは5ターン目に置いたオサキサマを相手が処理できず,ミモザを着地させてもマスター6点が出ないとき,後攻であれば先に出したオサキサマで相手のマルドゥクと相討ちし,パーシヴァルでミモザの能力の対象となるタイムラインのミニオンを全てバウンスしたときです.いずれにせよ,オサキサマが出ている限り,死者の蘇生+躍動の2枚コンボを除けばミモザによるプルモーの突撃兵の自爆やヴァンパイアバットの強襲くらいしか打点を伸ばす手段がないため,パーシヴァルでの勝利圏内に持ち込むまではオサキサマを複数キープしてでも場に残し続けることは一考の余地があります.こちらのデッキがパーシヴァルを無効化されれば厳しいことと同様に,躍動マルドゥクはミモザを出す段階では手札をほぼ使い切っており,それが大きく弱体化されれば非常に厳しくなります.
なお,パーシヴァルでミニオンを戻す際,死者の蘇生で場に出てきたリバース状態のミニオンや,木の葉天狗の強襲など何らかの手段で倒してリバース状態になったミヤビなどは0コストで戻せることは絶対に押さえておきましょう.また,相手のスタンバイにミニオンがいる場合,こちらの場にミニオンが残っていれば回復やダメージ量が増えることには注意してください.例えばこちらの中央レーンに木の葉天狗,相手のスタンバイにヴァンパイアバットがあるとします.このとき,まずヴァンパイアバットであれば場に出して強襲で1点,ミモザ着地でヴァンパイアバットを戻し強襲で1点で木の葉天狗をブレイクすることにより,ミモザの速攻6点と合わせ合計8点ダメージ+1点回復となります.また,タイムラインにミニオンが1体でもいる場合,例えば一番こちらに楽な例ではルサルカの伝令がいるとすれば,まずミモザを出し,ルサルカの伝令をタイムラインから配置して木の葉天狗に強襲で1点回復,その後にスタンバイからヴァンパイアバットを出して強襲付与で木の葉天狗を倒し1点ダメージ1点回復,そしてミモザのアタックで合計7点ダメージの2点回復となります.ここで,タイムラインにあるのがプルモーの毒銛撃ちであれば1点追加,プルモーの突撃兵であれば2点追加となります.このようなとき,こちらの場に木の葉天狗がいなければ前者の例ではヴァンパイアバットが場に残る代わりに6点ダメージの0点回復,後者の例でも6点ダメージの1点回復となります.タイムラインにあるのがプルモーの毒銛撃ちかプルモーの突撃兵であれば7点ダメージの1点回復あるいは8点ダメージの1点回復となりますが,通常は壁として機能するミニオンがいることでダメージ量,回復量ともに増えることがお分かりでしょうか.このような場合,元々スタンバイにあったミニオンであればあえて配置しなかったり,場に残っていたとしてもこちらのリーサルラインに影響しないのであれば攻撃せず除外することも一手です.特に,赤白剣術アグロでは1点の回復の差が負けにつながるといったことは多いため,手拍子でゲームを進めないように注意しましょう.
他に気を付けるべきこととして,パーシヴァル着地のタイミングで相手中央レーンにいるリトルゴレムを処理できない場合は完全に破産となります.そのようなことがないよう,直前のターンにおけるオサキサマ+聖剣の加護などの鉄板ムーブを諦めてでも,オサキサマ+ヘヴィスイング+ククリをスタンバイにアンロック,あるいは聖剣の加護でスタンバイに持ってきた剣術スキルを使用しないなどのプレイングが考えられます.
先攻を握れた場合,相手の4ターン目のマルドゥクと中央レーンのミニオンをリバース状態で残してしまうとスタンバイにあった適当なミニオンによる強襲で中央レーンを空けられ,マルドゥクの効果で強化されたミニオンでマスターに3~5点,マルドゥクでオサキサマと相討ち,ミモザ着地からの6~8点+回復など全く手がつけられない展開になってしまう恐れもあるため,聖剣の加護や居合切りで確実に倒します.中央レーンのミニオンはアネットと違いHPまでは強化されないため,リトルドラコやアヤメでも簡単に倒せることができる場合も多いですが,マルドゥクより先に倒してしまった場合は再生で場に残ってしまうため,聖剣の加護を使うのであれば先にマルドゥクを倒します.
後攻になってしまった場合,相手の4ターン目に出てくるミヤビは確実に処理しなければなりません.黒緑の項で紹介したように後攻1ターン目で浄化の祈りを使えばオサキサマ1枚でミヤビを処理することができますが,聖剣の加護バウンスもかなり有効です.なぜならば,プルモーの突撃兵やマルドゥクが手札にあるのであれば,即座に打点にはつながらないミヤビを優先して再配置する理由はないからです.相手が先攻の場合,こちらのオサキサマのケアとして3ターン目にプルモーの突撃兵を出し,返しのターンでブレイクされたプルモーの突撃兵に対し4ターン目で死者の蘇生を使っておくことが考えられますが,そのような場合にも浄化の祈りは刺さります.特に,リバース状態でタイムラインに送ればミモザの効果で戻すことはできないため,決定打となる可能性すらあります.
ミニオンを多数展開してくるデッキなため,カスミ,スリッピィレーン1枚で倒される上,場に残ったあらゆるミニオンと相討ちとなるシグレはキープの優先度は落ちます.しかし,剣術スキルのバックダメージが馬鹿にできない場面での2コスト速攻2点は有用ですので,キープ判断は慎重にしましょう.
なお,もしゾンビマスターが採用されている場合,先攻4ターン目で中央レーンに出されてしまうとほぼ詰みとなってしまうため,アンサモンは必要です.バックダメージを食らわずプルモーの突撃兵を退かすことができるのも良い点です.
対赤白
ガンスリンガーはさておき,公式大会本戦ではなぜか使う人が限られる赤白ですが,本稿で長々と紹介している剣術アグロの他に,グラムやサクヤヒメ,ハモニア等を採用したミッドレンジ型があります.しかし,後者についてはほとんど対戦経験がないため,ここでは剣術アグロミラーを考えます.
その攻撃力から,基本的には先攻が圧倒的に有利です.対等の相手であれば10戦やって7~8戦は先攻が勝つでしょう.しかし,コスト余りなどのワンミスや誤ったプレイ方針,最速でパーシヴァルが出せないなどの理由で容易に逆転されうるため,練度と経験,そして若干の運が非常に重要となるマッチアップとなります.
先攻でも後攻でも,剣術スキルによるミニオン処理は居合切りであろうとも極力控え,またATKが2のミニオンを常に中央に立て続けることを意識します.特に,処理手段が最も限られるククリは可能な限り場に出すとよいでしょう.基本的にはライフレースをするのではなく,ライフ差をつけることを意識します.14-14で後攻に4ターン目を渡すより,20-16の方がよい,ということです.先攻,後攻のどちらもそうですが,ライフを丁度削りきって勝つ展開がほぼすべてですので,自分,相手の最大ダメージは常に計算し,こちらはリーサルターンをできる限り早く,相手に対してはリーサルターンをできる限り増やすようにプレイしていきます.例えば,先攻6ターン目で相手の残りライフが8のとき,パーシヴァルで6点を削るのではなくヘヴィスイングの衝撃で相手の打点を削り,相手のリーサルターンを増やすような立ち回りが望ましいです.
先攻を握った場合,ククリを起点としてダメージを与えていくことを狙います.ただし,赤白ミラーではアヤメに加え,場合によっては浄化の祈りが入っているため他の色に比べれば最もククリが処理されやすいと言えます.かといって,ヒミカやシグレはリトルドラコや木の葉天狗で簡単に焼かれるため,まず生き残ることはできません.そこで,ククリ以外では木の葉天狗を重視します.また,シノ,聖剣の加護,場合によってはエーテルルビーや刀匠クニナガでタイムラインを回すことができるため衝撃はそこまで効果的ではありませんが,2点のダメージを1ターン遅らせることが勝利につながることもあります.また,倒したいHP3以上のミニオンは存在しないため,ヘヴィスイングは白刃一閃がある限りは大事に取っておく必要はありません.以上より,3~5ターン目にマスターに直接当てることが出来なさそうであれば価値はかなり落ちるのですが,2コストで2点が出るカードは貴重なため,よっぽど他の手札が重要でない限りはキープすべきでしょう.シグレは白刃の一閃がないときに最速で出すか,最終盤においてパーシヴァル以外で6コスト6点を出す以外には役に立たないため,状況をみて交換します.また,とにかくククリは一発で倒したいため,リトルドラコかアヤメのどちらかを交換しなければならない場合はリトルドラコを切るべきです.また,浄化の祈りとアヤメであれば,タイムラインを考慮して浄化の祈りを交換します.
さらに,先攻5ターン目にオサキサマを配置しても返しのパーシヴァルで破産するため,オサキサマの価値も先攻ではそこまで高くありません.唯一,先攻6ターン目のパーシヴァルで勝敗が確定するような圧倒的な状況ではハモニアを出してくるなどの動きが考えられ,居合切りでハモニアを突破してバックダメージ4点,相手へのダメージ8点が確定するため,オサキサマをダメ押しで配置しておく,ということは考えられます.しかし,相手のATK2ミニオンが2~3体場に出ており,その処理をしなければならない,という状況以外はダメージを取りにいくべきでしょう.また,相手の4ターン目に出てくるオサキサマはこちらに相討ちできるミニオン,ロードは存在しないことを考えると,パーシヴァルでいずれバウンスすることを見越して無視し,聖剣の加護は中央レーンのミニオンを対象とし,その分マスターにありったけの剣術スキルを叩き込む動きが強いでしょう.ただし,オサキサマを無視した場合にさらにハモニアを出された場合,対処カードがなければ苦しくなることにはご注意ください.ハモニアに対してアンサモンは有効ですが,いずれにせよマッチ中にブレイクしたハモニアが戻ってくることは絶対にないと考えると,+1点が出せる限りは聖剣の加護の方が役立ちます.上記のプレイングを総括すると,1枚目の聖剣の加護が引けたら2枚目以降の聖剣の加護は全て,またタイムラインを考慮すると+1点が出せる限りはアンサモンも全て交換してしまって構いません.
まとめると,先攻6ターン目まででの11枚であればこのような感じに手札が整うのが理想です.相手の動き次第ではヒミカや居合切りが1枚必要になると思います:聖剣の加護×1,ヘヴィスイング×2,パーシヴァル×2,ククリ×2,木の葉天狗×1,アヤメ×1,リトルドラコ×1.
後攻になってしまった場合,ライフ差がつかないように可能な限り相手ミニオンを即座に処理し,さらに可能であればATKが2のミニオンを中央レーンに立ててターンを返します.アヤメや木の葉天狗の移動攻撃,シグレなどでお互いに相手のミニオンを無視しつつマスターにダメージを与えあった場合,パーシヴァルのまくりを考慮したとしても負けるのはまず後攻です.
例えば,後攻2ターン目において相手の場にククリとヒミカがいる場合,木の葉天狗でヒミカをブレイクしターンを返すよりも,アヤメでククリと相討ちした上でリトルドラコを中央レーンに立てヒミカをブレイクすべきです.
相手の1~3ターン目に出てきたククリを返しのターンで倒せない場合はかなり苦しくなるため,少なくともこちらの後攻3ターン目まではアヤメと浄化の祈りは大事にします.
覚醒4ターン目において,相手がシノを採用したり,相手の盤面にミニオンがククリや木の葉天狗が2体以上並んでいるなどでない限りはオサキサマは役に立ちません.また,相手がシノを採用している場合でも聖剣の加護からのシノは最悪の展開になるため,やはり不要となります.後攻5ターン目はパーシヴァル以外ありえないことを考えると,他によい手があるのであれば後攻5ターン目の時点で役に立たないオサキサマは出すべきではありません.
後攻での勝ち筋はダメージレースを均等に持っていった状態での最速パーシヴァルですが,他のデッキと違いタイムラインにあるカードでバウンスしてよいカードが基本的には1枚も存在しないため,盤面を崩壊させることができません.最悪の展開では場に残っているヒミカで相手マスターにダメージを与えることができません.逆に,これは利用できれば強い動きであり,例えば相手の場にミニオンが存在せず,かつ,相手のスタンバイに何もカードがない場合はヒミカを中央レーンに置くだけでパーシヴァルを封じることができます.なお,後攻の場合は6コストロードが最低2枚は必要になります.
赤白アグロミラーにおいて,相手がシノを出している盤面においてパーシヴァルを出す場合,何を戻すかは最難関の問題となりえます.スタンバイを考慮し,ユラノやパーシヴァルで致死圏内に入っているのであれば問題外ですが,シノの対象となる剣術スキルやシグレ,アヤメが1枚しかないのであればシノを残すことも考慮のうちに入りますし,聖剣の加護を相手が持っていることをケアするのであればシノをバウンスした上でさらにタイムライン2までの全ての剣術スキル,タイムライン1のシグレを可能な限り全て戻すという選択肢は考えられます.今後のターンにおけるこちら,相手の最大打点を熟考し,最良の選択を目指しましょう.
なお,以上の方針だと打点がそこまで伸びないため,先攻の場合でもパーシヴァルが2枚ないと押し切ることができなかったり,後攻の場合はパーシヴァル1枚ではライフが8も残ってしまうなどが考えられます.2枚目のパーシヴァルが来たら圧倒的なライフ差あるという状況でもない限り,絶対にキープするようにしてください.
対赤緑
第三弾環境における赤緑は,エキドナからのスイッチアタックアンロックでリノセロンテやキリンが速攻でアタックしてくるエキドナコンボと,優良な1コスト妖精やファイアフィスト,スマッシュブローなどのマスターアタックスキルにシノを始めとした各種ロードを加えたアグロ軸が代表的なデッキとして存在します.いずれの場合もオサキサマが強烈に刺さるため,最速でオサキサマを出すことができればかなり有利な試合展開に持ち込むことができるでしょう.
エキドナ軸で最良の動きをするには,エキドナとスイッチアタックに加えリノセロンテやキリンが手札にあり,さらにスイッチアタックの種となるミニオンがスタンバイや場に必要となります.最後のミニオンはスタンバイに妖精の角笛がある場合新緑の精霊が飛び出てくることがありますが,いずれにせよ先攻,後攻のどちらでもオサキサマを出すことによりコンボパーツが全て揃っていたとしてもいきなり大ダメージを受けることは防ぐことができます.また,ヘヴィスイングの衝撃によりタイミングをずらすこともできます.場合によってはスマッシュブローが飛んできますが,オサキサマによるバックダメージ3点はかなり痛いため,返しのパーシヴァルで瀕死状態に持っていくことができるでしょう.
序盤においては,ククリを中心としてビートすることに変わりはありません.セシル,場合によっては新緑の精霊が採用されていないということもあり得るため,その場合はかなり有利に展開することができます.
オサキサマへの対抗手段として早い段階でプーカが出てきますので,確実に居合切りか聖剣の加護で処理できるように手札を整えておきます.ただし,聖剣の加護はダメ元で先出しされたエキドナの処理や,素出しされたキリン処理に使うことがあるため,居合切りを使えるのであればそちらを優先しましょう.また,オサキサマと同時に使うのであれば,聖剣の加護の対象となる剣術スキルがスタンバイのみにあったとしても,コアを減らさないために先にプーカを処理してからオサキサマを配置してください.なお,アンサモンはエキドナ+スイッチアタックで着地した大型ミニオンくらいしか使うことができないため,聖剣の加護か居合切りを引きにいくために優先的に交換してよいと思われます.また,エキドナが着地した返しのターンでエキドナを無視してパーシヴァルを出す場合,新緑の精霊は手札に戻してしまうと即座に場に戻ってくるため,バウンスしないように注意してください.総じて,オサキサマと聖剣の加護を何枚引けるかが重要になるマッチアップです.
アグロ軸においても,とにかくオサキサマを最速で配置していきます.特に後攻の場合,オサキサマを倒す手段がナタか中央レーンを空けてからのスマッシュブローしかないため,いずれの場合でも中央レーンにククリを配置することができていれば相手はかなり苦しくなります.一度着地したナタですが,パーシヴァル相手でも相討ちとならず,3点クロックのバニラロードでしかないため,採用されている他のロードに比べれば脅威は低く,無視してパーシヴァル連打で押し切ることが可能です.
なお,こちらがオサキサマを出している場合でのシュカ+強襲はミニオン1体,3点貫通,スタンバイ1枚ブレイクとそれでも強力であり,返しの聖剣の加護ができなければ詰むため注意しましょう.この軸に対してアンサモンはまず使わないのでどんどん交換して構いませんが,浄化の祈りは対象となる1コストミニオンが大量にいるため残してもいいかと思います.ただし,リトルドラコや木の葉天狗の方が使う盤面は多いです.その他注意すべきポイントとしては,マスターアタックスキルを常に妨害するために,ミニオンは常に真ん中から配置していきます.また,いたずらピクシーによるレーン移動時1点バーンからの攻撃1点によるミニオン処理には警戒し,移動先にククリがいるような状況を心がけてください.
対白緑
白緑は有名どころではバクヤを中心としたイスカンダルミッド軸と,ヒーラーゴレムを中心にしたコウメイ軸が存在します.通常の構築ではこちらのタイムラインに一切干渉できず,またヒミカを対象にしたバーンが存在しない色ですので,各種剣術スキルやヒミカが活躍します.
イスカンダル軸の場合,イスカンダルが着地した時点で援軍の到着からのバクヤやマサムネ,スマッシュブローに加えたイスカンダルの速攻で10数点を食らうことは多くありますので,いきなり即死とならないように注意しましょう.幸い,タイムラインに見えているカードがそのままダメージ源となるため,打点の計算は容易です.さらに,回復手段はハモニアくらいしか存在しないため,イスカンダル着地までにパーシヴァルで勝利するかパーシヴァル処理必須の状態に持っていくように全力でダメージを与えていくのが有効でしょう.
序盤では,ククリではなくヒミカを優先的に出しマサムネへの牽制かつドローによる息切れ防止に備えることが基本ですが,新緑の精霊やセシルによるブレイクを警戒し,なるべく木の葉天狗を展開する動きがよいと思います.新緑の精霊が序盤に出てこなかった場合はシグレも最大打点を与えるのに貢献するでしょう.また,構築の関係上構築がどうしても歪まざるを得ず,1コストミニオンはかなり少なめですので,相手の事故にも若干期待でき,無条件で1割強は勝つことができるでしょう.ククリの採用は稀であり,スピカ,サクラ,新緑の精霊での最大3種6~9枚が基本であるため,2ターン目の木の葉天狗で確実にアドバンテージを取ることができます.リトルドラコに加えヒミカやククリがあるのであれば,そちらを出す方がクロック点数が上がるため余裕があれば狙っていきましょう.
前述の通り剣術スキルはほぼ必ず後で再利用できるため,たとえバクヤ相手だったとしても白刃一閃を撃つことはそう悪くない選択肢になると思います(もちろん,リトルドラコなどで焼けるのであれば別です).この赤白剣術に対する最もきつい動きとして,アネット+大型ミニオンが考えられます.特に,前のターンにマサムネを出したとしてそれを返しのターンでブレイクしたとしても,アネット+援軍の到着でマサムネを再配置された場合は聖なる剣の加護及び居合切りで突破することが不可能になるため,アンサモンが無ければ詰みとなります.また,アンサモンでタイムライン4に送った場合でも救援要請からの援軍の到着で即座に復帰する可能性があるのに加え,ハモニアが出てくることもあるため,アンサモンが2枚手札に来たとしても両方キープするという選択肢も大いにありえます.一方で,先攻3~4ターンまでは居合切りで相手のライフを詰めにいくことはよいと思いますし,相手の4ターン目に出てきたマサムネを居合切りで突破するということも考えられます.聖剣の加護は剣術スキルの加速により最大ダメージを与えることが主な使い方になると思いますが,相手の打点を抑えたいのであればバクヤバウンスも考えられます.
何度でも戻ってくるバクヤによる3点アタックは厳しいため,オサキサマはそこそこの牽制となります.例えば,タイムラインにバクヤが1枚ある状態で後攻5ターン目となった場合,スピカアンロックから2枚目のバクヤがタイムラインに追加された上での将軍の大号令によるバクヤ2体アタック6点は4コストでの動きとしてはかなり厳しいといえます.この場合,返しのターンで勝てない場合はそのままイスカンダルからの大ダメージで負けとなるでしょう.また,ATK3以上のミニオンはたくさんいるため,パーシヴァルに繋げるための相討ちも機能することが多いです.特に,将軍の大号令でバクヤが2体戻り,さらにアネットもいるような状況ではオサキサマ相討ちによる盤面処理からのパーシヴァルは効果的です.
ただし,先攻5ターン目においてサーリャやアネットが並んでいる場合,オサキサマはそのターンに相討ちをしなければなりません.場合によってはオサキサマを出さず,アンサモンや聖剣の加護で盤面処理をした方がよいこともあります.
パーシヴァルを出す時点でタイムライン1,2にある援軍の到着,スマッシュブロー,救援要請などのスキルを全てバウンスすればイスカンダル着地によるダメージを5点に軽減することができます.ただし,それらを戻した以上はスマッシュブローによるマスター3点,援軍の到着による大型ミニオンの再配置,場合によってはそれらに加えたアネットによる護身完成が考えられますので,残りライフとタイムラインのミニオンをよく見て判断するようにしましょう.
ハモニア,ヒーラーゴレムの入りのコウメイ軸の場合では,いかにして相手の回復を最小限に抑えつつ,与えるダメージを最大限にできるかがカギとなります.具体的には,ヒーラーゴレムはブレイクするだけ再配置により回復量が増えるだけですので,徹底的に無視するためにミニオンは左レーンから配置し,居合切りの唯一の対象となるミニオンだったとしてもマスター2点を優先します.こちらのデッキにATKが3のミニオンは存在しないため,ヒーラーゴレムを左レーンからどかすにはレーン移動か除外,パーシヴァルへの特攻,一騎打ちによるミニオン2体処理しかありえません.どれもそこまで強い動きとはいえません.また,コウメイ着地からのハモニア速攻くらいしか捲り返される要因は存在しないため,剣術スキルによるバックダメージはいくら食らってもまず問題ありません.さらに,覚醒ターンまでは最大コスト通りのミニオンを展開してくることが多いため,2/1ミニオンを広げることで大ダメージが期待できます.
こちらが先攻の場合,5ターン目ハモニア着地から返しのアンサモンに対しての援軍の到着+救援要請(将軍の大号令),聖剣の加護に対しての救援要請(将軍の大号令)でパーシヴァルでマスター6点が絶望的になり,さらにヒーラーゴレムやハモニア2体目で負けが確定します.特に,白緑は確実に救援要請やサクラが入っているため,これらのカードが揃う確率はかなり高いと言えます.だとすれば,あえて後攻を選択するのも良いと思います.
後攻の場合,5ターン目でパーシヴァルが機能不全になるカードがマサムネ以外に存在せず,また純粋なコウメイ軸でのマサムネ採用率は低いため,概ね5ターン目パーシヴァル着地でマスター6点を与えることができます.さらに,返しのターンでパーシヴァルを倒すにはヴィーラ着地かバクヤ2体の特攻以外はありえないため,どちらにせよパーシヴァル2体目で詰みです.ハモニアで耐久に賭けた場合でもアンサモンか聖剣の加護があれば突破でき,さらには居合切りが手元に来ていることも多いと考えられるため木の葉天狗1枚と合わせることでハモニアを倒しつつ8点を確定させることができます.また,オサキサマを倒す手段が存在しないため,最速でオサキサマを出してのビートも考慮に値します.
コウメイ軸では新緑の精霊の採用率が低いため,早いターンで出てきたシグレが安定したダメージ源になりえます.シグレを倒すには覚醒ターンでのオサキサマ,あるいはクローネの女王親衛隊+その能力,援軍の到着と絡めたバクヤ相討ち,採用されていれば樹海狩人のフィオーネくらいが限度となります.
また,クローネの女王親衛隊,ユリアナ,樹海狩人のフィオーネと対象となるミニオンはいくらでもいますので,ヘヴィスイングはかなり活躍することでしょう.
対白青
白青はミサリサに加えキャリーやユキネなどを軸としたドールアグロ,イヴェールとリヴァイアサン軸のコントロール,ヴァルザンディ軸によるミッドレンジ,クイックリカバーによるワンショットキルを狙ったヴェンザンディOTKなど,現時点では最も多様性がある色です.このうち,苦手なのはヴェルザンディ軸のミッドレンジですが,総じてこちらの攻めの方が強烈なため,比較的有利なマッチアップとなるかと思います.特に,現環境のカードプールでは相手が引かなくてはならない必須カードが多すぎ,さらにナッツクラッカーを衝撃でずらされる恐れがある以上,先攻を握ることができればホーリーウェイブや眠れる森の美女が大量に積まれたデッキでもない限りはほぼ勝つことができるでしょう.
どの軸であったとしてもミサリサ,アラクネーなど完全に裏目になるロードがあり,また斬糸やイヴェールなど倒す手段も豊富ですのでオサキサマは即座に交換して,即座に打点に繋がる剣術スキルやシグレを探しにいった方がよいことが多いでしょう.しかし,ヴェルザンディ軸に限り,早いターンで押し切れなかった場合でのヴェルザンディ+ハモニアケアのために1枚オサキサマを使うことがあります.また,2コストでニードルランサーやハンマーゴレム,プルモーの突撃兵などを倒す手段として持つ価値はあります.つまり,6コストが溜まる前,つまり最速でアンロックするのであれば,上記のように相討ち要員として使い,絶対に場に残さないようにしてください.
2ターン目,3ターン目によく出てくるナッツクラッカーを確実に退かすため,ヘヴィスイングは大切にします.ナッツクラッカーに比べれば採用率は高くありませんが,眠れる森の美女は即座に効果が及ぶ分ナッツクラッカーより厄介です.こちらも衝撃でずらせるとよいでしょう.
さらに,ミニオンではシールドドールの処理が難しく,お手軽なパーシヴァル阻止となるため,タイムライン回転が速い白刃一閃もなるべくキープすべきでしょう.青白は総じてシールドドール,ナッツクラッカー,キラードールショウ,ニードルランサーのように基本的には最大コスト通りの動きしかしないため,ミニオンの横並びには弱めです.ただし,スリッピィレーンやキラードールショウなどミニオンを倒す手段はそこそこ存在するため,ククリを優先的に出すとよいでしょう.
ドールアグロ軸の場合,ナッツクラッカーをヘヴィスイングで退かすことさえできれば非常に有利となります.また,一度出たパーシヴァルを倒す手段が非常に乏しく,またパーシヴァルで戻せない対象はシールドドールくらいですので,相手のロードを無視してパーシヴァルで殴り続ければ概ね勝てると考えています.アンサモンや聖剣の加護はビッグベアトークンくらいしか役に立つ対象がいないため手札に来たら交換してしまってもおそらく問題ありません.一方で,そこまでミニオンが横に並ばないという性質上,居合切りは非常に効果的です.こちらが先攻を握った場合でも,最速キャリーからのビッグベアの強襲で半ば詰みの状態になることがあることには注意してください.キャリー一本であればパーシヴァルでドールトークンを全戻ししつつアタックすればほぼ勝てますが,ビッグベアトークンは処理するのにかなり苦労するため,ユラノで勝つという選択肢も捨てないようにしてください.キャリーはロードを使わないと処理できないため,いずれにせよ早期決着を目指す必要があります.
リヴァイアサン採用のコントロール軸の場合,リヴァイアサンが着地した時点ではこちらのデッキもかなり掘り進んでおり,かつコアも十分にあることに加え,リヴァイアサンの効果により相手の壁となるミニオンも吹き飛んでいるため,再度パーシヴァルを出しなおすことで概ね勝つことができます.ただし,グレーターヒールなどで回復されることは織り込んでおいてください.イヴェールは気になるようであればパーシヴァル着地前に居合切りで処理しても構いませんが,ミニオンかロード1体しか処理できず,ククリには効果がないため脅威というほどでもありません.
ヴェルザンディ軸の場合,ヴェルザンディ+ハモニアが着地した時点でほぼ負けとなります.幸い,相手の打点はそこまで出ないため全力でダメージを取りにいくようにしてください.ハモニアを先出しされる可能性もあるため,アンサモンは取っておいてもよいと思います.ヴェルザンディ+ハモニアが着地する7コストが溜まる直前のこちらのターンにおいて勝つことができない,あるいは勝つことができなくても3点回復および中央レーンの跳躍持ちHP7ミニオンを突破できる手札とタイムラインであり,かつハモニア+ヴェルザンディの8点で負けないのであればパーシヴァルやユラノによるガン攻めは意味がありますが,そうではない場合は温存しておいたオサキサマを出すことにより,お手軽速攻8点アタックを防ぎます.前提より,ヴェルザンディ+ハモニアを突破できる手札ではない以上,ハモニア+ヴェルザンディによりライフを8点詰められるとさらに次のターンで殴り切られる恐れがあり,さらにヴァルザンディを倒すのは不可能な以上,盤面3点のオサキサマを残しつつ,ハモニアを退かした上でのマスターアタックなどに賭けた方が勝ちの目があるでしょう.
不採用カード解説
第三弾環境中に公式大会で入賞した赤白アグロに採用された実績のあるカードや他の人がデッキに入れていることを見たことがあるカード,または独自に検討したが不採用となったカードについてその理由を解説します.一度採用したことがあるカードについてはこの記事の上の方でも抜いた理由を書いていますが,簡単にまとめ直しています.
採用したことはあるが最終的に抜いたカード
ファイアフィスト
ヘヴィスイングに代わって,あるいは共に採用されうるカードです.ヘヴィスイングが対ミニオン特攻1であり,また剣術スキルであることから他のカードとのシナジーがあることに対し,ファイアフィストは1枚捨ててから1枚引くというルーティング持ちなため,どちらを重視するかによって採用枚数が決まります.シノやクニナガを抜いた場合,ヘヴィスイングとシナジーがあるのは聖剣の加護に限られるため,ミニオン特攻1が有効となる仮想敵が環境にいるかどうかがポイントでしょうか.赤白アグロは6コストロードを絶対に引かなくてはならないためルーティングは魅力的ではありますが,数%しか引ける確率は増えないことは留意する必要があります.
現環境では蒸気装甲兵やユリアナ,あるいはホーリーランサーやサーリャ,ニードルランサーやハンマーゴレムなどHP3のミニオンが採用されていることはそこそこありますので,バックダメージを食らうとはいえ1対1交換できるヘヴィスイングの方が優れていると思います.
現環境ではとにかくミニオンが場に並ぶため,ヘヴィスイングと合わせて入れるほどの枠は見出せません.しかし,今後ミニオンよりスキルの採用率がかなり高まる環境になるのであれば,シノとのシナジーが期待でき,かつ衝撃で相手のレンポを崩すことができるため,ヘヴィスイングとの交換や,あるいは共に採用が考えられるでしょう.
座敷わらし『シノ』
従来であれば3積が当然なロードでしたが,高速環境である第三弾環境においては相手に捲られる危険性が高いため,オサキサマに比べると重要度は落ちると思われます.特に,オサキサマであればATKが3あるためATK3以上のミニオンやロードと相討ちした上でパーシヴァルに繋げることができるという利点がありますが,シノではそのような潰しがききません.さらに,戒めの呪言やブルーレクイエム,フリーズなどでタイムラインからめぼしいカードをどかされてしまった場合,シノは全く役に立たず相手にとってもただ無視すればいいため腐るという問題点があります.今後,さらなる強力なスキルや速攻持ちミニオン,シナジー相手となるタイムラインを加速させるカードが増えたのであればまた採用する可能性があります.また,対象となるのはカードであるため,リバース状態にされても問題なく動かすことができるというのは利点です.
一の太刀
3コスト3点と,コスト通りのダメージを叩き出せるウェイト2のスキルとして大変優秀なスキルです.最終場面において6コストで6点を出さなければいけないときなどに活躍するほか,序盤にアンロックしてスタンバイに1回でも戻ってくることができれば非常に強力です.
問題点として,先攻3ターン目にアンロックした場合は4ターン目にエーテルルビーなどウェイト1からスタンバイに移動させるカードを使わない限り,相手が覚醒する4ターン目の時点でスタンバイにあるため,戒めの呪言やハイデルガルドの格好の的となること,先攻3ターン目の時点でアンロックするには中央レーンが空いている必要があります. 先攻4ターン目の場合はさらにブルーレクイエムやケイトの対象にもなるため余計に厄介ですが,やはり中央レーンが空いているとは思えません.さらに後攻の場合,中央レーンが空いていることはまずないためアンロックする隙はありません.以上より,特にデッキが苦手とする黒緑や黒白相手での安定性を高める上でも,他の色での最大値を捨ててでも不採用となりました.しかし,相手が黒緑や黒白以外の場合での先攻のブン回りには夢があるため,もし採用するのであればシノと合わせることが必須でしょう.
慈愛の天使ハモニア
赤白にとっては一対一交換をするのがほぼアンサモンに限られる大型ミニオンであり,3点回復もあって対アグロにとっては切り札となるカードですが,どのアグロもおおむね対策カードを入れている以上,赤白アグロに入れてもエンドカードにはなりえません.もしアンロックした次のターンに除去されなければ,跳躍によるほぼ確定4点と合わせ確実に勝てるはずですが,6あるいは7コストが出る状況でハモニアが倒せないということはまずあり得ないでしょう.また,一応ユラノとのシナジーにより「スタンバイに存在すれば」ユラノと合わせて9点ダメージを叩き出すことも理論上は可能ですが,現行のカードプールでは実質的に不可能です.
少し冷静になって考えると,ハモニアを出す時点で他のカード(パーシヴァルなど)では勝てない状況なわけです.ハモニアを出した後の返しの相手の動きの中で,こちらとって最善となるのはハモニアがブレイクできないこと,次善は相手が全コストを使ってハモニアを処理して終わるということですが,前述の通りハモニアが処理できないということはまずありえず,次善の場合でも手札のカードでは勝てないという状況は変わりません. つまり,1ターン延命+3点回復アーツにしかすぎないと考えると,入れるべきではないでしょう.また,これらは後攻での話であり,そもそも先攻ではアンロックできるタイミングがほぼ存在しません.その分他のカードを入れた方が安定するでしょう.
ホーリーゴレム・ルチア
ハモニアに比べると,ウェイトが2から3へと増加し,跳躍は無くなる分,アンロック時回復3が貫通2となる大型ミニオンです.HP7であっても相手が6~7コスト出せる状況ではまず間違いなく一発でブレイクされるという前提で,かつ白緑のようにスタンバイから即座に復帰させることのできない赤白ではウェイトの違いは誤差でしかなく,跳躍もインクの染みでしかありません.だとするならば,貫通2持ちのルチアはハモニアに比べて明らかに優秀であり,たとえば残りライフの関係で居合切りでは突破できず,パーシヴァルでもバウンスできないマサムネやナイトメアを一方的にブレイクしつつ貫通2点を与えることのできるルチアは最強だと思われ一時期採用していました.しかし,上記のような状況ではユラノの方が2.5倍強いということに気がつき,早々に抜きました.今後,跳躍持ちのコストが5以上でHPが4以下のミニオンが環境に蔓延すれば採用する可能性がわずかながらあります.
検討したことはあるが採用したことがないカード
刀匠クニナガ
赤白専用の1コストミニオンですが,タイムライン1の剣術スキルを弄れない以上,序盤においては1/2のバニラも同然のカードであるため採用していません.ウェイト2の白刃一閃,一の太刀を動かしたければそれらを使ったターンと同時にアンロックあるいはレーン移動しなければならないという都合上,序盤でのレーン移動がまずあり得ないということを考えると最速でも役に立つのは4ターン目からとなるという最大の欠点があります.一応,覚醒ターン以降にシノや聖剣の加護と合わせることで剣術スキルを高速回転することができるという魅力はありますが,それらのカードと組み合わせなければそのターン中の打点には一切貢献しないということです.序盤では完全なバニラとなることを考えると,まだシャオメイ採用の方がましに思えます.
格闘娘シャオメイ
1ターン目に1コストミニオンがアンロックできず敗北という悲劇の確率を下げるために,さらに追加で採用する余地がある1コストミニオンです.1/2スタッツにより,1/1ミニオンを一方的に倒せます.あるいは跳躍により対面にミニオンがいてもマスターにほぼ確実に1点が出せる上,それが1/1ミニオンであれば疑似威圧のような役割を持ちます.赤黒に対してはヴァンパイアバットと並びかなりのメタカードとなるでしょう.ユラノを採用している以上,最終盤でスタンバイにあれば,アヤメと同様に1点を出せるカードとなり,さらにそのターン中に勝ちきれなかったとしても衝撃により相手のリーサルターンを遅らせることで実質的に勝ちとなることがあるミニオンといえます.
しかし,他の1コストミニオンに比べればその枚数を減らしてまで採用できるミニオンではなく,また1点クロックは強いとは言えず,さらに1コスト以外で抜くことができるカードがない,つまり入る枠がないということで不採用となりました.ただし,今後の環境次第によっては比較的入る可能性が高いカードではあると言えます.
見習い戦士ヒナコ
リトルドラコ,カスミ,スリッピィレーン,浄化の祈り,セシル,木の葉天狗,アリスなどが環境になければ2/1ミニオンとして大変強力だったでしょう.
エーテル・ルビー
アンロック時限定でタイムラインを加速することができるミニオンです.配置時効果での加速ができるミニオンと比べ,ウエイト1からスタンバイへの加速が加速が可能となっています.覚醒ターンより前では白刃一閃かヘヴィスイング,シグレが使えるタイミングを1ターン早めることができ,覚醒ターン以降であればクニナガ,シノ,聖剣の加護と合わせることで2点に繋げることができます.
しかし,最善のタイミングを考えても2コスト2点+おまけの2/2ミニオンという価値しかなく,もし中央レーンが空いていなければ最悪2/2バニラ同然となります.早々にアンロックした後で,覚醒ターン以降にスタンバイに戻ってきた場合の2/2ミニオンは強襲要員として考えても木の葉天狗に劣り,ヒミカ,ククリと同レベルです.デッキコンセプトを変える前提で一の太刀,クニナガ,シノなどを合わせて採用するのであれば採用の余地はあると思いますが,先攻限定の強さであり,さらに黒緑や黒白に非常に脆いということを考えると現環境では安定して活躍することは難しいと言えるでしょう.
ファイアボルト
フレアランスに比べダメージが4点と減っていますが,コスト2により気軽に除去に使うことができます.しかし,本デッキのコンセプト上,ダメージに直結しないカードを採用する余裕はありません.ミニオンビートという特性を考えても,ウェイトが3であることから有用ではありません.ファイアボルトを使う代わりに,HPが1ならばリトルドラコか木の葉天狗.2以下なら白刃一閃.3以下ならばヘヴィスイング,4以下ならば居合切りで処理します.白刃一閃,ヘヴィスイングはその瞬間では一方的にこちらがバックダメージを食らいますが,後のターンで2点に直結するのであれば全く問題ありません.ウェイトが2である以上,白刃一閃は圧倒的により強いスキルです.ククリなどの効果ダメージ無効を処理できる点も剣術スキルが優れている点でしょう.
スリッピィレーン
ハモニアやマサムネに対して,パーシヴァルやユラノをマスターに通すためのカードとしてアンサモン以外に採用されたことのあるスキルです.8コストでパーシヴァル+スリッピレーンでハモニアを動かして勝利というゲームがあったそうですが,そのターンで決めきれなければ返しのターンで動かした大型ミニオンに圧殺されるということもあり,まだアンサモンを増やした方がよいと思われます.アンサモンと比べると結界持ちのミニオンであっても隣のレーンが空いている限りは動かすことができるという利点がありますが,現環境ではわざわざ2コストを使ってまで採用すべきカードとは思えません.
ホーリーウェイブ
うまくいけば1対2交換ができるカードとして,特にアグロ対面で役に立つカードです.後攻になってしまった場合はある程度役に立つと思いますが,ダメージにはほぼ貢献しないため,アグロデッキにおいて採用すべきカードではありません.一方で,ミッドレンジであれば採用に一考の余地はあるでしょう.
武具精霊『アロンダイト』
ミヤビをバウンスさせることができるカードとして有力なロードです.また,これを先出ししておけばハイデルガルドはATK3のバニラ,ケイトは配置時-2/-2効果持ちのATK3ロードとなります.その性質上,後攻になった場合のアド差を埋めるためのロードとして運用することになるでしょう.青黒相手の後攻ではミヤビが出てこなかったとしてもプルモーの突撃兵を恐らくバックダメージ1点でバウンスすることができ,さらに次のターンのブルーレイクイエムによるタイムライン1の打点が出るカードの保護ができます.
半面,覚醒ターン時に残りの1コストでできることは少なく,かなり守りよりのロードであるため前のめり気味のアグロにはかなり入れずらいです.特に,先攻を引いたときはこれをアンロックしても全く仕事をしません.さらに,スタッツが3/4であるため,ATKが4以上,HPが3以下というロード,ミニオンとしか相打ちすることができず,そのような相手がほぼ存在しない以上,パーシヴァルやユラノに繋げるためには自ら除去しなくてはならないという問題により,まだシノの方が役に立つでしょう.ミッドレンジ~コントロールにするのであればCC0の耐久ロードとしてはかなり優秀なため,大いに採用の余地があります.
ファイアデーモン
マスターに3点与えると同時にミニオンに4点による処理ができる強いミニオンですが,これが強烈に刺さる場面は非常に限られるため,採用はお勧めできません.なぜならば,先攻であれば相手4ターン目に概ね何かしらのロードが出ていると考えることができ,CC0ロードの処理はほぼ必須な以上5コスト速攻3/4ミニオンというかなりコストパフォーマンスが悪いカードになってしまうからです.この場合,相手のロードを叩いている時点で相手のマスターには1点もダメージを与えておらず,さらにミニオンも場に残り続けるためそのまま6コストロードの着地で負けてしまいます(さらに,概ね相手の中央レーンにミニオンがいる以上,ファイアデーモンは左右レーンのどちらかに置かざるをえず,こちらの中央レーンががら空きとなります).従って,先攻では非常に稀な状況におけるトップ勝負くらいでしか使うことができません.まだパーシヴァル・ユラノ6枚体制にした方がトップ勝負での勝率は高まるでしょう.後攻の場合,オサキサマによる防御を捨ててまで3点ダメージとミニオン1体処理をすることはそこまで魅力的とも思えません.一応,5コストミニオンですので赤白アグロに刺さる可能性はありますが,中央レーンに置けなければ意味がないということと,居合切りで処理可能なHP4というのは残念です.まだマサムネを入れるべきだと思います.
このデッキへの対策
前述のようにミニオンで8点,剣術スキルで6点,パーシヴァルで6点の計20点で勝つことを基本プランとしているデッキですので,いずれかを崩すことができればかなり有利な試合とすることができるでしょう.それぞれ具体的には,セシルや新緑の精霊,樹海狩人のフィオーネのような1枚で複数のミニオンを処理できるカード,各種遅延や戒めの呪言やブルーレクイエムによる除去,結界あるいは領域移動無効持ち,またはコスト5以上のミニオンを中央レーンに立て続けることとなります.また,ミニオンに加えて運がよければスキルも処理できるという点でホーリーウェイブは非常に刺さります.とにかく,パーシヴァル着地を防ぎ続ければ手札が枯渇してしまうので勝つことができるでしょう.ユラノによる5点超のダメージという裏目はありえますが,ユラノの場合は盤面が丸々残るため返しのターンで一気に詰めることは容易です.
覚醒ターンまでの瞬発力は環境の中でも1, 2を争うと言えるため,特に先攻を譲ってしまった場合にライフレースで競うことは全くお勧めできません.ただし,リトルゴレム,プルモーの毒銛撃ち,プルモーの突撃兵など多大なバックダメージが見込めるようなミニオンを採用しているデッキ,特に青黒であれば後攻であったとしても比較的対等な試合展開をすることができます.
総じて,殆どのミニオンはバックダメージ覚悟での剣術スキルで除外されるため,毎ターンミニオンを1体アンロックして終了のような動きをしてしまうと押し切られるリスクが高まります.だとすれば,1/1でも複数ミニオンを配置することでククリやヒミカとの相討ちが期待できる分ましと言えるでしょう.また,前述のようにセシルや新緑の精霊,眠れる森の美女や再生持ちミニオンなど,1枚で複数のミニオンの処理が期待できるカードは有用です.
HP5を超える大型ミニオンもアンサモンや聖剣の加護による即死が多いにありえますので,効果ダメージ無効や領域移動無効がついていても安心はできません.また,マサムネによるバウンスやハモニアによる3点回復などのおまけが無い限り,大型ミニオンは積極的に出す必要性はありません.ただし,パーシヴァルが着地可能なターンでは手札を概ね使い切っているため,バウンスできない5コスト以上のミニオンを何度も展開することは有効です.
赤白剣術アグロ相手の最大のポイントはパーシヴァルが着地してもマスターにアタックできない状況を作ることです.パーシヴァルが着地してもマスターに6点を与えられなかったり,大型ミニオンと相討ちになればまず勝ったと言えるでしょう.具体的には,結界や領域移動無効持ち,あるいはコスト5以上のミニオンを中央レーンに立てることは最低条件として,それらを除外されるカードがスタンバイに来ないように衝撃やブレイクをします.
こちらのミニオンで一切ダメージを与えられていなかったとしても剣術の打ち返しでライフが10点減ることも珍しくないため,コア勝ちを目指す必要は全くありません.たとえ回復デッキとして有名なヒミコやコウメイ軸であったとしてもライフを0にすることはできるでしょう.
先攻を握れた場合,4ターン目のミヤビやゾンビマスターは対処札がない場合効果的ですが,それぞれオサキサマ+浄化の祈りあるいは聖剣の加護,アンサモンで処理されることには注意してください.
有効なロードですが,すでにパーシヴァルによるリーサル圏内に入っていないのであれば一方的に倒す手段がユラノのみとなるヴィーラ,エルルーン,キャリーは効果的です.特に,エルルーンは2コストでの3/3パンプが強力なため,お供となるまともなミニオンがいない場合でも4ターン目に最速で出すことにより次ターンからのお手軽8点が確定します.フェアリー突撃隊からの速攻+パンプにより3コスト9点などが考えられるほか,リコッテ着地による盤面の固定などの展開が考えられますので,シュカが出せなくなるとしてもエルルーンを出すことは考えに入れるべきです.キャリーもビッグベアの強襲と合わせることでパーシヴァルでは返しようがない状況を作ることが可能なため,パーシヴァル一辺倒であればそれだけで勝つことができます.
他には,パーシヴァルで戻せないミニオンを合わせることができるのであればアネットは効果的です.例えば白緑であれば,マサムネなどの大型ミニオンを先出しし,それが対処されたらアネット+援軍の到着(将軍の大号令)で強固な壁となります.また,当然ながら2体のミニオン処理に加え剣術スキルを対処できるケイト,ハイデルガルドは出し得です.
最後に,戒めの呪言やブルーレクイエムでの除外は1枚につき2点の軽減が見込めるため,1枚,できれば2枚あれば概ね剣術スキルは全抜きすることもできるでしょう.
以上,大変な長文となりましたが第三弾環境での赤白剣術アグロ総括でした.何かご質問があればTwitterでご連絡ください.また第四弾環境で会いましょう.