ついにレギオンズ!第4弾オルトロス環境が始まってしまいましたので,調整は続けていたものの大会には持ち込めなかった赤緑ミッドの解説をします.
赤緑は第1弾の頃はほぼ1強であり,そのカウンターとして刷られた時空乱流が全てのロードに刺さる以上第2弾からはほぼ息をしていませんでしたが,第4弾で追加された謙虚ことニムエがレギオンズのデッキの半分以上を否定する壊れカードでした.その他,2種のパンプ挺身カードを獲得したことにより,ミニオンの殴り合いにおいても有利を取れるデッキとなっています.
- デッキ
- 基本的な回し方
- 採用カード解説
- 1コストカード
- 2コストカード
- 3コストカード
- 4コストカード
- 5コストカード
- 不採用カード解説
デッキ

基本的な回し方
ニムエ1体で完全に動きが止まるような,例えば黒青に対しては最速でニムエを狙っていきます.4コスト以下は配置時効果も消えるため,5コストでイフリータ→デスクラウドという動きでニムエを倒すことは出来ないということを考えると,最速タイミングであればニムエを出してもいいと思います.また,ハイデルガルドとマルルンを無力化できるという意味でも黒白相手にニムエを出すのも魅力的ですが,相手が時空乱流を握っていると1ターン経過して相手のコアが1コア増えるだけですので,ニムエを2枚以上出せる状況でなければバクチで出すのはやめておいたほうがよいと思います.
このデッキの主力はヘヴィガンナーとオーガメイジという2種のファッティです.これをチアガールやゴブリンシャーマンの挺身でパンプすることにより,4/5のような大型ミニオン・ロードを一方で取ることを狙います.7コアまで伸ばすことができればエルルーンでタイムラインからファッティを引っ張り,さらに+3/+3パンプをすることで7~8点を叩き出して勝つことを目指します.
もう1つの重要なギミックとして,ヒミカかオーガメイジに強襲を付与した状態であればゴブリンシャーマンの挺身で速攻を持たせるということができます.強襲はニムエのMP1効果,アネットの中央レーンのミニオンに対する付与,マスター効果による付与と色々候補がありますので,カードの引きに応じてプランを練りましょう.もちろん,効果ダメージ無効持ちのアネットはHP3といえど中々倒されづらく,その前にヘヴィガンナーやオーガメイジが配置されるとかなりの脅威となりますので,一度タイムラインにファッティが流れたらアネット+スイッチアタックという選択肢も入ってきます.
このデッキは相手のロード,特にオサキサマやニムエをまず倒せないという課題があります.基本的にはオーガメイジやヘヴィガンナーを置いて相手のロードが突っ込んできてくれることを祈るしかありませんが,どうしても気になる場合はホタルあたりをソウルバーストと交換するとよいでしょう.
採用カード解説
以下,採用カードそれぞれの役割について解説します.また,ときたま出てくるカードを引ける確率は超幾何分布により算出しています.もちろんこれは理論上の数値であり,実戦においては数戦連続で3枚のキーカードがボトムにあったということは大いにありえますので,参考程度にとどめておいた方が無難です.
1コストカード(12枚)
1コストミニオン12枚採用の場合,交換を含めた初手7枚のうちに1コストミニオンが1枚以上含まれる確率は93.6%です.
子鬼のヒミカ (3枚)
今環境では中忍カスミやあずきあらいで簡単に討ち取られるか弱いいきものであり,スイッチアタックの種にもならず,エキドナコンボと違い揃えなければいけないパーツが多いわけでもないのでそこまで優先度は高くないミニオンですが,鬼族なことによりゴブリンシャーマンとのシナジーに期待して入れています.
ゴブリンシャーマンが挺身可能な場合,マスター効果でヒミカに強襲を振って挺身をすればお手軽1コスト3/1速攻ミニオンになるので,終盤で完全に腐るという1コストミニオンの欠点がやや薄れます.また,このデッキはホーリープロテクションにはかなり弱いほうなので,うまくヒミカが生存して割続けられると楽でしょう.
あずきあらい(3枚)
新緑の精霊やルサルカの伝令,樹精サクラなどの1/1カード,及びククリやリトルゴレムなど,従来は処理しずらかったミニオンを含む2/1ミニオンを処理できるようになった,環境を壊したと言える1コストミニオンです.このデッキは基本的に序盤はほとんどライフを削ることができないため,かなりタイムライン操作に使いやすいカードとなります.また,潜伏では即座に挺身できないゴブリンシャーマンを無理矢理wt2に移動できるという強みもあります.
いたずらピクシー(3枚)
デッキリストを見れば分かるとおり,リトルスカルデビルを止めるカードが他には存在しないため3枚投入されているカードです.終盤においてもスイッチアタックの種としてとりあえず1点与えていく動きは中々強いと思われます.
格闘娘シャオメイ(3枚)
全く誘発で仕事をせずリストラされた新緑の精霊の代わりに入ったミニオンです.衝撃跳躍は刺さる相手にはとことん刺さります.放置するのも厳しいので,相手の2/1ミニオンが相撃ちに来てくれるのも中々他の1/2ミニオンにはない利点です.
2コストカード(11枚)
ファイアフィスト(2枚)
フリー枠です.衝撃がゲーム結果を左右することも多いため入れてみたカードですが,打点特化であれば白刃一閃,安定性重視であればセシルを入れた方がよいと思われます.
樹海のチアガール(3枚)
ミニオン戦を破壊したカードとして,第4弾の中でもトップクラスに強いと思われるカードです.というより,他の挺身カードが全てwt3で使いにくいので,かなり強力な効果である挺身の恩恵を唯一受容できているカードと言えます.
とりあえず2コストのウォークライとして使ってもよいですが,相手のミニオンをすぐに処理する必要がないのであればとりあえず場に出しておくとよいでしょう.返しのターンでブレイクされても即座に挺身で仕事をしてくれます.また,スイッチアタックの種としても飛び抜けて優秀で,交換先がwt1-2の場合スイッチアタック後に挺身でダメージを増やすことができます.なお,先攻でこのカードを流すことができていれば,ヘヴィガンナーとエルルーンにより,相手の4/5ロードを倒しつつヘヴィガンナーとエルルーンを盤面に残すという強力な動きが可能になります.
挺身慣れしていないときはwt1にあるこのカードを使い忘れてターンを返してしまうことがありますので,とりあえずアタックをする前に挺身を使うかどうかは常に考えるようにするとよいでしょう.
ゴブリンシャーマン(3枚)
チアガールと違いHPが伸ばせず,wt3なので潜伏やブレイク直後には挺身できず,スタンバイに戻ってきてしまうと何もしないというかなり使いどころが難しいミニオンですが,タイプ鬼族を持つミニオン,このデッキであればヒミカとオーガメイジに強襲が付与されていれば速攻を与えることができるというチアガールにはない強みを持っています.強襲を付与される方法はニムエの1MP効果か,アネットの中央レーンに配置されているミニオンに対する付与か,覚醒後のマスターの効果の3種がありますが,マスター効果はコア溜めができなくなるとはいえ確実に実行が可能ですので,要所要所でオーガメイジを6/4で走らせたりといったことが可能になります.チアガールと同様,wt1にあるときに使い忘れることがありますが,こちらはスタンバイに戻ってしまうと完全になにもしないので注意しましょう.また,相手の動き次第とはいえタイムラインに送るタイミングを調整し,オーガメイジが走れるようなタイミングでアンロックするとよいでしょう.
フェレスの姫『アネット』(3枚)
デスクラウドでは倒れない効果ダメージ無効持ちのロードとして,黒赤キラーとなるロードです.また,聖剣の加護でも倒せないので赤白にも刺さります.あまりATKが4を超えるミニオンが出てこない環境であるため,一時期のようにスタンバイにある低コストミニオンで次々と相手のファッティと相撃ちを取るという動きはほとんどできませんが,スイッチアタックとの相性は非常によいです.さらに,強襲を付与させることに着目し,ヒミカやオーガメイジにゴブリンシャーマンの挺身を使うことでATK5や8の速攻ミニオンを作ることも可能になります.このデッキのフィニッシャーがエルルーンだとすれば,アネット絡みでも相応のダメージは与えたいところです.
3コストカード(5枚)
火精ホタル(2枚)
フリー枠です.段々回復カードが環境にも増えてきたためとりあえず空いた枠に入れてみましたが,攻めを考えるのであればスマッシュブローの方がよさそうです.なお,ホタルがいる状態で相手が正負反転フィールドからデスクラウドなどの自マスターにダメージを与えるカードを使った場合,まずダメージが正負反転フィールドで回復に置換され,回復がホタルの効果でダメージに置換されます.もし正負反転を2枚使っていればさらに置換されて回復します.ループが発生する場合の処理はルールを知らないと正しくできないと思われますので,ホタルのような置換系のカードを使う場合はループ処理のルールを確認しておくとよいでしょう.
スイッチアタック(3枚)
第1弾の頃からフィニッシャーとして強力なカードです.ATK4以上のミニオン,このデッキではヘヴィガンナーかオーガメイジを釣ってくることができれば大きく仕事をしていると言うことができます.一方で,このカードがないと中々打点が伸びないということがありますので,安易にルーティングしないようにしましょう.領域移動無効のヒミカには使えない点には注意し,挺身持ちを種にしてwt1~2のミニオンと交換した場合は即座に挺身を使うことにより打点を伸ばせるということには覚えておきましょう.
4コストカード(6枚)
ヘヴィガンナー(3枚)
現時点ではコストと同じATK,HPを持つミニオンやロードはあまり刷られていないこのゲームですが,その例外となるミニオンです.先攻で配置した後,エルルーンや,アネットスイッチアタックで引っ張ってくることにより有利にゲームを進めることができます.また,後攻では中々4コストミニオンは使いづらいゲームですが,4/4によりハイデルガルドともマルルンとも概ね相撃ちできるため,後攻でも覚醒ターンでとりあえず配置するというのはそこまで悪い手ではありません(そもそも,黒白は大型ミニオンにそこまで強くありません).直進というデメリット持ちではありますが,ご愛敬なので気にする必要はないでしょう.
聖剣の管理者『ニムエ』(3枚)
レギオンズ界の謙虚です.「全ての効果を失う」を言い換えるとアンロック時効果以外の効果を失うと同義ですので,たとえばアリスは再生を持たない1/1ミニオンになりますし,プルモーの突撃兵も3/2バニラになりますし,誘発してタイムラインから配置された新緑の精霊やバクヤも速攻を失います.また,パンプも効果の一種であるため,場にいるミニオンに剛力や部分獣化を使っても解決した瞬間に効果が消えますし,マスター効果で付与した強襲も消えるため,下手をすると相手のミニオン処理すらできなくなります.ニムエ自身も配置したときに残り1コアで4/5になりミニオン処理をできるため,直接ニムエを処理できるアーツを握られていない限りはほぼ詰みの状況に持っていくことができます.もちろん,ニムエが出ている間はそこまで打点が伸びませんが,その間にファッティをアンロックしてエルルーンなどに備えましょう.また,1MPの効果は+1/+1と強襲付与ですので,ニムエが処理されずターンが帰ってきて,またタイムラインにゴブリンシャーマンがいるのであれば 6コアで手札にあるオーガメイジを6/5速攻正面3点バーンで走らせることができます.
5コストカード(6枚)
オーガメイジ(3枚)
ひたすら赤白を握っているときはとにかく面倒なミニオンだと思っていましたが,これがアネットと手を組むと7/6となり本当に手がつけられなくなります.オーガクイーンも一時期考えていましたが,あちらは流石に素出しする余裕はないように思われました.同コスト体ではファイアデーモンがありますが,HP4のミニオン/ロードと相撃ちを狙うという点ではこちらの方がよいと思われます.
妖精女王『エルルーン』(3枚)
ニムエほどではないものの,赤白などのいくつかのデッキはこのロードを最速で出すことで詰ますことができます.このロードで釣ったミニオンに即座に+3/+3ができるよう,7コアまでは強襲を我慢して伸ばすのが基本的なプレイングとなります.
不採用カード解説
色々と試してみたり,脳内プレイにより抜けていったカードの解説です.もちろん,メタ次第では何枚も採用すべきカードはあります.
新緑の精霊
誘発しない新緑なんてただの1/1バニラだ,使えないよ
オーガクイーン
衝撃2は決まったら勝ちだけど自分にはこれをいつアンロックすればいいかわからなかった
荊棘の女王『シュカ』
エルルーンとどっち切ればいいかわからないし事故りたくないので抜いちゃいました.ぶっ壊れてはいるんですけどほぼ勝ちのゲームを勝ちにするカードなのでこのデッキが弱いミニオン横並びなどには対応できず,無理して入れるものでもないかと
ファイアデーモン
5コスト以上のミニオンは入れるとしたら返しの相手のロードやミニオンがほぼ確実に相撃ちになってくれるカードで,ATK3のファイアデーモンはその枠には入らないと思います
樹精サクラ
コンボデッキじゃないならドロソは要らないってアクリル持ちが言ってた
シルキー・ロロナ
黒赤が嫌なカードなので最初は入れてましたけど別にライフもカードも要らないかなと
以上,第4弾環境での赤緑ミッド解説でした.何かご質問があればTwitterでご連絡ください.