レギオンズ第四弾環境黒赤反転イフリータ解説

優勝する気満々でこの記事を執筆した上で黒赤反転イフリータを2019年8月魔杖戦に持ち込みましたが,0-2ドロップ(お疲れドロップ)したので公開は見送っていました.そもそもマサムネで止まるからといってメタカードのルルシュ3積した結果事故ったのは頭が悪いとしかいいようがないのですが,ゴミであっても環境を完全に歪めている反転イフリータの解説が見当たらないので恥を忍んで公開します.
ちなみに,2戦目では反転コンボを3回決めて負けました.いくら反転コンボが強くても,相手のフィールドにはイフリータしかいない盤面で正負反転→フラッシュファイアで3点ドレイン1ドローしているようでは勝てませんでした.以下,0-2したデッキの(勝つと信じて書いた)解説です.参考までに.


黒白反転イフリータは3枚コンボながら,決まったときは5展回復・2ドロー・自マスターを除く盤面全てに4ダメージと非常に強力であることはスポイラー公開時から言われていました.しかし,サーチがないレギオンズで3枚コンボは浪漫コンボと考えられていましたが,実際には全体4点のデスクラウドだけではなく全体3点+ミニオン1体除外のフラッシュファイアも3積することにより後攻最速でも成功率は約5割にも昇り,加えて1枚引くごとに5%ずつ確率が増えていくとその強力さが分かってきました.さらに,黒緑のアメノサギリロックに比べれば最速,つまり覚醒ターンまでに必ずしも揃える必要はなく,さらにイフリータは抜きでも全体バーン+自分だけ回復でも相手の盤面をきっちり処理できるのであれば(ロードもブレイクできれば)十二分に強く,黒白に並び今環境ではトップメタなことがわかりました.ただし,効果ダメージ無効のアネットやロロナ,こちらの1コストミニオンをブレイクするいたずらピクシーやセシル,強力ロードであるニムエ,エルルーン,シュカを擁した赤緑には不利です.
その分,構築は色々と考える必要があるものの,他の方のレシピを参考にしつつ調整することで大分完成度は高まったと思われます.一部,メタに応じたカードが入っていますが,うまく回ったときの爽快感は格別ですので是非回してみてください.

  • 基本的な回し方
  • 採用カード解説
    • 1コストカード
    • 2コストカード
    • 4コストカード
    • 5コストカード
    • 6コストカード
  • 不採用カード解説

基本的な回し方

後攻でも先攻でも序盤はバックダメージなどを厭わず,とにかく相手マスターを狙いにいきます.典型例としては,相手ミニオンが居る状態で,そのミニオンを無視して横のレーンからシグレでマスターにダメージを与えに行くなどです.反転イフリータデスクラウドが完全に決まればその時点で5点回復しますので,1コストミニオンなどの多少のダメージは帳消しになります.一方で,効果ダメージ無効のミニオンやロード,例えばマサムネなどには非常に苦戦しますので五行相克やルルシュは相手のデッキによっては全力で引きにいきしょう.また,ハイデルガルドやニムエなどHP4かつ倒さなければいけないロードなどは多くいますので,できればフラッシュファイアではなくデスクラウドを引きにいきたいところです.反転コンボが一度でも決まれば概ね7コアまで伸ばすことができますので,アコニーでフィニッシュするのが理想的な動きです.
ロード&アーツが19枚も入っているデッキですので,序盤において何を切り何をキープするのかが非常に大事になります.そのためには,相手のデッキのタイプとキーカード,それへの対策カードを熟知していることがこのデッキには求められるでしょう.例えば,アーサーが着地することが考えられる状況の終盤において白刃一閃より優先してシグレをキープする理由はほとんどありません.また,イフリータは出すだけで必ず1点回復+1ドローとアドを取れる強力なロードですが,正負反転フィールドに比べればはるかに重要性は低いです.さらに,ミヤビが出てくるような相手に対してはデスクラウドより除外ができるフラッシュファイアの方が有効だったりします.まずはよく環境とデッキを勉強しましょう.

採用カード解説

以下,採用カードそれぞれの役割について解説します.また,ときたま出てくるカードを引ける確率は超幾何分布により算出しています.もちろんこれは理論上の数値であり,実践においては数戦連続で3枚のキーカードがボトムにあったということは大いにありえますので,参考程度にとどめておいた方が無難です.
なお,覚醒ターンまでにアンロック出来るカードが21枚しかありませんので,キープは慎重に判断しましょう.

1コストカード(5枚)

1コストミニオン9枚採用の場合,交換を含めた初手7枚のうちに1コストミニオンが1枚以上含まれる確率は85.6%です.

リトルスカルデビル (3枚)

3弾環境に比べればミニオンに1点ダメージを与えるカードはかなり減っているため,相手によっては序盤における対策札がないという強力な2/1ミニオンです.ただし,下忍カスミは以前として採用率は高く,さらにリトルスカルデビルが入ったデッキが大会上位に食い込むことで注目を浴びるようにもなってきたため,メタによってはヒミカかリトルゴレムに変えるべきでしょう.
採用率が高めの対策カードはホーリープロテクション,ホーリーウェイブ,下忍カスミ,中忍カスミ,いたずらピクシーなどですが,あずきあらい,アイゼン,シグレ,その他2コスト以下のミニオンには相手のミニオンを止めつつマスターにダイレクトにアタックできるという利点を持ちます.
序盤でアンロックする場合は中央レーンに配置します.この場合,相手が対策札を引いておらず,かつ2コスト以下のミニオンをアンロックせざるを得ない場合,マスターへのアタックを防げず,かつダメージも通せなくなる対面の中央レーンにわざわざ配置することはあまりないため,次のターンの白刃一閃やファイアフィストをマスターに直接叩き込むことができるようになります.

ジャック・オ・ランタン(3枚)

ニムエなどで配置時効果が失われていない限り,1コストで1点を与えることができるミニオンです.対面に相手がミニオンを出してきたときは,それが2/1ミニオンであろうとも反転コンボが成立しそうな限り,当然反復横飛びをして相手マスターにダメージを与えます.

あずきあらい(3枚)

新緑の精霊やルサルカの伝令,樹精サクラなどの1/1カード,及びククリやリトルゴレムなど,従来は処理しずらかったミニオンを含む2/1ミニオンを処理できるようになった,環境を壊したと言える1コストミニオンです.いくら反転コンボが強いといっても,ククリやリトルゴレムにたこ殴りにされると流石に厳しいため3枚投入します.また,白刃一閃やファイアフィストにより,反転コンボが決まるまではライフが負けることも多いため,タイムライン加速も強力です.

ブラッドスォーム(3枚)

1コストで1点が出るカードです.スタンバイも含めた遅延は覿面に刺さることも多く,相手のデッキによっては1コストを余らせてでもファイアフィストより優先してキープすることもありえます.特に,衝撃と違いダメージが0点に置換されても衝撃と同じ効果は発生するため,スタンバイに2枚ホーリープロテクションがあるような盤面においても1コストで両方を動かすことが可能です.

正負反転フィールド(3枚)

このデッキのキーカードです.このカードを引き込むことができなければ勝ち目は一気に無くなります.赤白におけるパーシヴァルみたいなものでしょう.相方となるデスクラウドかフラッシュファイアも引けなければ結局意味が無くなりますが,手札に来たら可能な限りキープします.なお,「効果によるダメージ」はプルモーの1点あるいは2点やミヤビの1点,あるいはイフリータによる踏み倒しも含まれますので,相手が他に何もできない場合や何も考えていない場合はゲームが決まるレベルの回復をすることができます.最悪,1コストのキャントリップカードとして働くので,デスクラウドやフラッシュファイアが引けていないときは手の輝きを信じましょう.なお,マミーガールやホタルなど回復を置換スルミニオンが相手フィールドにいるときの挙動は非常に大切ですので,必ず裁定を確認するようにしてください.1枚使ったときと2枚使ったときでも動きは変わります.

2コストカード(11枚)

ロード&アーツが10枚も入っている本デッキでは,先攻の場合2コストカードを複数枚引き込むことができなければまず確実にコア余りします.キープは慎重に行いましょう.なお,いずれのカードもスタンバイに戻ってくれば強力なカードです.

ファイアフィスト(3枚)

2コスト2点カードであり,コンボデッキである本デッキにおいて貴重なルーティングカードです.2ターン目はとりあえず相手ミニオンに当てるだけで,次のターンのあずきあらいに繋げることができます.相手中央レーンががら空きで押せ押せのときは衝撃が非常に効いてくるでしょう.なお,フィニッシュにおけるアコニーとのシナジー相手でもあります.

白刃一閃(3枚)

2コスト2点カードです.赤白剣術アグロと違い加速手段がありませんが,wt2のスキルということで非常に強力です.序盤にアンロックすれば概ね反転コンボで更地にした頃にスタンバイに戻ってきます.ファイアフィストと同じく,アコニーとシナジーがあり,また3コストから白刃一閃でミニオン処理+あずきあらいで加速のような動きもできるので後攻においても重要なカードです.

マジックミサイル(2枚)

メタ枠その1です.いくら回復ができるといっても,ヒミカやリトルスカルデビル,オコンなどに殴られ続けては厳しいため,序盤唯一のティムカードとして入れています.メタによっては下忍カスミや中忍カスミと入れ替えてもいいかもしれませんが,相手マスターやロードに1点飛ばせる分木の葉天狗よりかは優先されるでしょう.テンペストの方が同じコストでククリやリトルゴレムも取れ,さらにマナブーストでより汎用的な対処札となりますが,ぎりぎりのライフレースをしかけたいこのデッキではダメージに繋がるこちらを採用しました.

五行相克(3枚)

デスクラウドでは触れないロードやミニオンを処理するために絶対に必要なカードです.特に,アークエンジェルやマサムネなどの効果ダメージ無効,アコニー相撃ち以外で処理できないエルルーン,HP5ロードのヒノカグツチやキャリーをブレイクできるのはこのカードしかありません.また,デスクラウドが引けていないときでも処理必須なハイデルガルドなどをブレイクするためにも使います.
一方で,圧倒的に有利な時やデスクラウドと反転を引けており,相手盤面をそれらで全処理できるときは切ってしまいダメージに直結するカードを引きにいってもいいでしょう.環境への知識がものを言うカードです.

4コストカード(6枚)

イフリータ (3枚)

概ねフルーレティア上位互換です.基本的にはデスクラウドかフラッシュファイアを踏み倒すために使います.特に,デスクラウドを踏み倒すことができれば1コスト余るため,覚醒ターンの5コア時点で反転コンボを決めることが可能です.また,メインフェイズ終了時に1点回復+1ドローすることは使い慣れないうちは忘れがちなので注意してください.6コア以降はイフリータ抜きでも反転デスクラウドが可能になるため,ライフに余裕があるときなどはイフリータからの五行アンロックで盤面処理をしつつ回復+ドローをするということも考えられます.

フラッシュファイア (3枚)

4コストで3点が出るカードです.1コスト安くなりブレイクしたミニオン1体を除外できるようになった代わりに1点ダメージが減りました.ミヤビやキョンシーガールなどの再生ミニオン,ヒーラーゴレムなどの回復ミニオン,オコンや新緑の精霊,バクヤなどのタイムラインから戻ってくるミニオン,中忍カスミやチアガールなどHP3以下で除外が効いてくるミニオンは多いため,デスクラウドより優先してキープした方がよい対面もあります.

5コストカード(6枚)

死神少女「ルルシュ」(3枚)

メタ枠の2です.アークエンジェルやマサムネに一方を取りつつ,相手マスターに3点入れられるため採用しています.その分アコニー着地が遅れますし,デスクラウドを撃ってしまうと自壊しますが,上記のような効果ダメージミニオンが居座るよりかはよいでしょう.メタ次第ではギョクトあたりと入れ替えた方がよいと思います.

デスクラウド(3枚)

元祖5コストで4点が出るカードです.お互いのマスターのライフが同時に0になった場合はこちらが負けるというルールにより,第三弾までは非常に使い時がシビアなアーツでしたが,正負反転フィールドの登場により(コンボが決まれば)一気に最強カードに上り詰めました.フラッシュファイアに比べると1点と1コスト大きいですが,ハイデルガルドやニムエなど,フラッシュファイアでは落とせないロードなどもいるので, どちらをキープすべきかは対面のデッキをよく見てから考えましょう.相手フィールドにハモニアが3体並んでいようとも,ホーロープロテクション以外で4点ダメージを防ぐことはできないため,フィニッシャーとしても優秀です.

6コストカード(2枚)

吸血姫『アコニー』 (2枚)

シュカなどの同コストロードと比べるとCC2という欠点が目立ち採用例は少ないロードでしたが,7コストまで伸ばすことができればブロック不可を相手ミニオンに付与することができるので初代ポケモンのはかいこうせんと同じく,それでフィニッシュできればCC2も関係ありません.さらに言えば,7コストまで伸びているのであればCCを2払おうとも多彩な直接ダメージになるカードにより押し切ることが可能です.なお,シグレや白刃一閃,ファイアフィストとのシナジーも強力で,(シグレは1体までですが)全て相手マスターにダメージをたたき込むことが可能になります.白刃一閃やファイアフィストであれば一部で着目されているアーサーも一切刺さらないため,勝利,あるいは圧倒的優位に立つことができるでしょう.なお,ユラノと比べたデメリットは基本的な始動が6コストではなく7コストなこと,HPが6から5になるので五行相克などでもブレイクされること,結界持ちミニオンが中央レーンに配置されていたら動けないことですが,メリットはATKが5ではなく6なこと,跳躍を持ったミニオン,特にハモニアに効果的なこと,時空乱流が刺さらないことです.ハモニアは比較的よく採用されているので,現時点ではアコニーの方がフィニッシャーとしては適切でしょう.
なお,この枠をユズリハあたりにすることも考えられますが,多分打点が足りません.これを抜いて安定のために低コスト帯を増やしてもダメージが足りません.ハモニア連打で負けます

不採用カード解説

色々と試してみたり,脳内プレイにより抜けていったカードの解説です.もちろん,メタ次第では何枚も採用すべきカードはあります.

リトルゴレム

黒白や赤緑がトップメタと考えられるのであればリトルスカルデビル3枚と交換すべきカードです.赤緑はあずきあらい,いたずらピクシーで処理される可能性は残るもののセシルではブレイクされなくなりますし,黒白はブレイクする手段がありません.特に,赤緑であずきあらいはあまり採用されないため実質的にセシルのみが対応札となります.これはいたずらピクシーもセシルも刺さるリトルスカルデビルに比べ大きなアドバンテージです.一方で,威圧はコスト2以下のミニオンを全て止められ,あずきあらいも刺さらなくなるという長所があります.今回は黒赤ミラーになったときにゲームを優位に運ぶことを優先してリトルスカルデビルを採用していますが,黒赤をみないのであれば断然リトルゴレムでしょう.

下忍カスミ

悪いなのび太,レーンは3つしかないんだ

子鬼のヒミカ

コンボデッキにとって貴重なドロソですけどあずきあらいが高確率で採用されてるんだったらドロー以外に仕事しないし終盤では役立たずだし
あっユズリハと両天秤するなら入れましょう

かまいたちの末妹シグレ

後攻で相手ミニオンがいてもダメージレースに参加でき,さらに運良く相手が処理札を持っていなければ相手ターン中にミニオンで相撃ちしてくれるなどが強力な2コスト2点のシグレですが,wt3なので中々戻ってこない,ニムエ,アメノサギリ,アーサーで完全無効化されることなどを考え抜きました
実質wt4なので白刃の方が2倍強い
ルルシュ入れなくてよい環境ならガン積だと思います

中忍カスミ

マジックミサイルとどちらを採用するかはほぼ完全に好み
デスクラウドではなくフラッシュファイアしか引けなかったのでニムエで詰みみたいな状況を回避できるのはかなり強いです

アリス

この再生ミニオン1点がハイデルガルドをフラッシュファイアで落とすときとかに使えるらしいけど躍動ないしニムエやアメノサギリ出てきちゃうと意味ないし

キョンシーガール

相手のククリなどを除外できるのは強いと思いますけどニムエやアメノサギリ出てきちゃうと意味ないしそもそも反転デスクラ撃つときに対面にミニオンいたら仕事しないので白刃とか入れた方がいいと思う

マミーガール

相手の反転コンボの回復止められるのは強いと思いますけど2/1ミニオン強襲ですぐに裏返っちゃうので微妙
反転コンボは最速で決める必要はないので裏返せるタイミングで撃てばいいだけの話ですし
まあその場合フラッシュファイアで除外はされないですけどATK1が盤面に残ったところで何かをするというわけでもなく

火精ホタル

環境が反転イフリータだらけになるんだったら頑張って枠作って入れるべき
HP3結界はギョクトくらいでしか倒せないし相手にフラッシュファイアやデスクラウドを素撃ちさせる凄みがある

黒兎のギョクト

4コストで3点出したり終盤でファッティで盤面固めれてて手もデスクラウドフラッシュファイア以外で跳躍によりマスターにダイレクトアタックできるカードとして強く,何よりも五行とか引けないときにハイデルガルドとか倒すカードですしかしミニオン相手にはただし3/1なのでマサムネ対策のためにルルシュとチェンジになりました
相手のロードが倒せなくなった?デスクラウド素撃ちすればいいと思いますよ

境界の仙龍「ユラノ」

一時期アコニーより良いのでは?と入れていましたがハモニアで悶絶しまくったのでアコニーの方が強いと思います

九命の猫又ミヤビ

刺さる相手は多いけど後攻だと腐るしミラーだとフラッシュファイアで相手回復させつつ消えるからなぁ

以上,第4弾環境での黒赤反転イフリータ解説でした.何かご質問があればTwitterでご連絡ください